「30年後あるべき奄美の姿」提案

奄美群島の30年後について提案する、叶会長(右)と森副会長(左)

奄振交付金課題分析も

 【東京】「奄美群島SDGs委員会」(叶芳和会長)は、「30年後あるべき奄美の姿を描き、いま何をなすべきか」の提案をする会見を、このほど都内で開いた。「奄美振興交付金」の課題などを分析、「故郷発展のための参考にしてほしい」としている。

 同委員会は、奄美出身の首都圏在住者からなる「武蔵野奄美フォーラム」の傘下に設置されたもの。「奄振」の延長には、地域振興の新しい理念が必要だとし、サステナブル(持続的)な地域振興を目指すには、「奄美のアイデンティティに基づく振興策が重要である」との基本的な考え方を示した。

 叶会長は「外貨獲得産業の一つとしても、高水準教育やリモート医療などの実現を目指す『デジタル』。また、奄美の食文化と音楽文化をベースに、ユネスコ文化創造都市ネットワークへの参加を目指す『文化創造都市』を」と提案した。ほか、奄美群島の教育や人材誘致などの課題を挙げ、森眞一副会長(前東京奄美会会長)も、再生可能エネルギーの現状を説明した。

 ミュージシャンや元警視庁捜査1課長、1級建築士、ジャーナリストらからなる同委員会は、「30年後にあるべき姿を描き、その実現に向けて、いま何をなすべきかの提案」をするために、この半年間議論を重ねた。「各市町村が、SDGsを策定する際の参考になることを期待したい」(叶会長)としており、今後は、各市町村や公的機関へ届ける予定だ。問合せ先は、喜入義郎さん。090・2561・6543。kiire64@yahoo.co.jpとなっている。