奄美市長選告示まで1週間

新人2人の一騎打ちか
市議補選3人目の動きも

 任期満了(11月30日)に伴い、11月7日に告示(14日投開票)される奄美市長選まで1週間となった。これまでに立候補を表明しているのは、いずれも新人で、前県議の永井章義氏(64)と前市議の安田壮平氏(42)=五十音順=の2人。現職と新人が争った4年前の前回選に続き、選挙戦となる公算が高い。新人同士の一騎打ちは2009年の市長選以来で、激戦が予想される。

 永井氏は今年7月、2003年から5期18年務めた県議を辞職。直後に市内で行った出馬会見では「朝山市長の勇退後、奄美市のかじ取り役を担うべく、これまでの経験と人脈を生かし、さらなる奄美市の発展に全身全霊、全力を傾けたい」などと決意を語った。新型コロナウイルスの感染拡大などに対応する基金創設などを公約に掲げている。

 安田氏は今年3月、11年から3期9年半努めた市議を辞職、市長選出馬の準備を進め、7月には市内で会見し立候補を表明。地域経済の浮揚による「経済的貧困の克服」を重点政策に掲げ、「新しい時代の奄美市を切り拓く役目を担いたい」などと決意を語った。自然環境の保全と活用を目指し「世界自然遺産公民連携協議会」の設置などを公約に掲げている。

 両氏とも立候補表明後は、新型コロナの感染拡大の影響もあり、支持者らを集めた集会などを自粛する一方、政策などをまとめたチラシなどを配布、あいさつ回りやSNSなどのインターネットを活用した情報発信を積極的に行っている。また、今月20日には、両氏そろって奄美大島青年会議所主催のWEB公開討論会に出席。同市が抱える課題の解決策や将来像などについて、それぞれの考えを有権者らに伝えた。

 前回の投票率は過去最低の48・06%となっており、新人同士の一騎打ちが予想されるなか、投票率の動向も注目される。

 市長選と同日程で行われる市議会議員の補欠選挙(定数2)には、いまのところ新人2人が立候補の準備をすすめている。ほかにも出馬の動きがあり、選挙戦になるかは流動的。

 投票所は市内33カ所。期日前投票は市役所庁舎(名瀬)と住用、笠利の総合支所。

 同市の選挙人名簿登録者数は18日現在、3万5349人(男1万6774人、女1万8575人)。