和泊町文化と福祉の祭典

「わたしの主張」で登壇した沖高2年の池山姫李さん=和泊町=

 

18団体が出演した舞台発表=和泊町=

 

 

「この瞬間を大切に」
わたしの主張 沖高2年の池山さん
舞台発表に18団体

 

 

 【沖永良部】町制施行80周年記念2021年度和泊町文化と福祉の祭典(同町、同町教育委員会主催)が3日、同町あかね文化ホールであった。日常生活での経験や日頃の思いなどを発表する「わたしの主張」では、町内の中高生3人と社会人1人が登壇。沖永良部高校2年の池山姫李さん(17)は、祖母の死から感じたことを同世代に向けて訴えた。

 式典は関係者のみで開催され、町づくりや健康づくりに貢献した23人を表彰した。

 わたしの主張で登壇した池山さんは「私のばーちゃん」と題し、祖母が亡くなった日の朝に交わしたやりとりを告白した。

 肝硬変を患いながらも優しく接してくれたという祖母。5月18日に突然亡くなった。その日は朝課外に遅れそうになるからと、祖母が準備した朝食に手を付けず、「いってらっしゃい」の返事も適当に済ませてしまった。家を出るときに見せた祖母の最後の笑顔を思い出し「なぜ、あんな行動を取ったのだろう。なぜ、近くにいてあげられなかったのだろう。その後悔が絶えず沸いてくる」と明かした。祖母の死を経験したからこそ「この瞬間を、いまという時間を大切にしてほしい」と訴えた。

 発表を終えた池山さんは「同世代に向けて、どのように伝えたらいいか難しかった。私のように後悔する人が少なくなってほしい」と話した。

 午後の舞台発表は観客を制限して行われ、琉球舞踊や伝統芸能、吹奏楽など18団体が27演目を披露した。

 各部門の被表彰者は以下の通り。(敬称略)

 【生涯学習の町づくり部門】池田忠志、徳愛子、前田重治【健康づくり部門】碩正彦、東ミツ、池山トヨ、東信輝、西田マツ子【食生活改善部門】前田庸子、大山和代【福祉部門】藤井節子、長田榮利、伊勢克己、玉里和明、西安秀、濱田友枝、泉幸乃【いきいき高齢者部門】松村エイ、福元米子【8020運動部門】林康子、芋高國治、和田和仁、今井フサ子