大瀬海岸で創立記念探鳥会

干潟周辺の鳥を探す参加者たち

 

 

初心にかえる気持ちで
野鳥の会、海岸清掃も

 

 NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)主催の創立記念探鳥会が3日、奄美市笠利町大瀬海岸であり、19人が参加。遠くシベリアや本州から飛来する渡り鳥などを観察した。同会は1988年11月3日創立で、34年目に入った。会員数は約380人。

 探鳥会は鳥飼会長が担当。「1988年11月3日に初めて大瀬海岸で探鳥会を行い、初心にかえる気持ちで毎年この日にここで探鳥会を行っている。ここは渡りの途中のシギ、チドリ、カモなどがいる。積極的に鳥を見てほしい」とあいさつ。懸念されていた軽石の漂流はそれほど多くはなく、干潟にはたくさんの鳥が降りていた。参加者たちは双眼鏡やフィールドスコープで干潟に降りる鳥を探し、図鑑で種類を確認したり、鳥に詳しい会員に名前を尋ねたりした。

 この日は天気もよく、1時間半ほどでハマシギ、キョウジョシギ、コチドリ、エゾビタキ、カワウ、コガモ、クロサギなど26種類の鳥を見ることができた。探鳥会終了後は、参加者全員で大瀬海岸の清掃を行った。

 群馬県から観光で来たという大川久美子さん(54)は「鳥の種類がわからないので、教えてもらおうと探鳥会に参加した。本州とはいる鳥が違うのでおもしろい」と笑顔。創立時からのメンバーで第三代会長を務めた岩元さよ子さんは「フィールドスコープがあって見やすく、説明もしてもらえるので、ぜひ地元の子どもたちにも探鳥会に参加してほしい」。鳥飼会長は「世界自然遺産に登録されて奄美の自然が注目されている。鳥がたくさんいるという奄美の状態を我々が保ち、島外から来る人たちに豊かな自然を楽しんでもらいたい」と語った。