企業版ふるさと納税

奄美市から感謝状を受け取ったエヌ・ケイ・カスタマイズの沖田さん、久保さん、泉さん(右から)と朝山市長ら

奄美市が感謝状贈る
「ふるさと発展に役立てて」

 奄美市は4日、同市の企業版ふるさと納税に10万円を寄付した㈱エヌ・ケイ・カスタマイズ(鹿児島市星ヶ峯)に感謝状を贈った。市役所で贈呈式が行われ、同社代表取締役の久保健一郎さん(40)らが出席、朝山毅市長が感謝状を手渡し、「奄美の活性化のために役立てたい」などと感謝を述べた。寄付金は同市の地方創生の取り組みとして「地元高校魅力アピール支援事業」に活用する。

 久保さんは同市出身で、県立大島高校卒業後、県内のホテルや医療機関などに勤務、システム開発などを手掛けた。2018年に独立、19年5月に同社を設立した。高校時代の同級生らとともに、県内外の企業などのシステム開発を行っており、県のドクターヘリ運行の管理システムの開発なども手掛けている。現在は、鹿児島市と福岡市に計3カ所の拠点があり、サッカーJ3「鹿児島ユナイテッド」のオフィシャルスポンサーにも名を連ねている。

 同社はこれまでにも鹿児島市の社会福祉協議会などへの寄付を行っており、今回、同市の企業版ふるさと納税制度を知った久保さんが「生まれ故郷である奄美市の役に立てば」と寄付した。市から感謝状を受け取った久保さんは「奄美の高校生がいろいろなことにチャレンジできる環境づくりに役立ててもらいたい。奄美の発展と一緒に会社も成長できるよう、今後も頑張っていきたい」と抱負を語った。

 贈呈式には、久保さんのほか、同級生で同社開発部長の沖田好生さん(40)、同社福岡出張所開発部所長の泉広大さん(41)も出席。同校同級生の市職員らと再会を喜び、旧交を温める場面もあった。

 企業版ふるさと納税制度は、地方創生の取り組みとして2017年度~19年度に実施。その後、実施されていなかったが、今年度再開された。今年度の寄付は2件目で、これまでの累計では、6件320万円の寄付があった。