徳之島町・GCFでクロウサギ保護

GCF協力を得て「本気で交通事故ゼロへ」。クロウサギ保護へ大胆な看板第1号を設置=5日、徳之島町花徳

大胆な看板設置「本気で交通事故ゼロへ!」

【徳之島】徳之島町は8日から、ふるさと納税型のガバメント・クラウドファンディング(GCF)「本気で交通事故ゼロへ!アマミノクロウサギを守る」事業を始める。同支援の受付け開始を前に5日、ロードキル(交通事故死)多発ルートに、シンプルかつインパクトたっぷりに注意喚起する「ウサギさんがいるよ!看板」の第1号を同町花徳の町道沿いに先行設置した。

同町企画課によると、同島内のクロウサギのロードキル発生件数は、2018年の19件(匹)をピークに、19年と20年が各16件、21年は14件(先月末現在)といぜん多い。世界自然遺産登録は実現したが、世界自然保護連合(IUCN)は解決すべき課題(宿題)の一つにロードキル防止対策も求めている。

環境省や同町など関係機関・団体はこれまで、ドライバーに夜間の減速運転など注意を呼び掛ける啓発看板や、クロウサギの路上飛び出しを防ぐアニマルネットなどの設置を進めてきた。

今回の同町GCF「ロードキル対策」では、夜間走行中は識別が難しい注意喚起看板(多言語案内付き)などから一新。ダイナミックにクロウサギのイラストのみを両面に施し、その縁を夜光反射シートで囲った大型のシルエット型(高さ約1・2㍍、幅約90㌢)を採用した。原画は、沖縄県在住のアーティスト・pokke104(池城由紀乃)さんが無償で提供した。

町企画課主幹兼自然保護係長の米山太平さん(36)と同課ふるさと思いやり応援推進室の堀貴久室長(43)は「クロウサギはどの地域に多く住んでいて実際、どこで注意が必要なのか分からない方が多い」「IUCNからの宿題にもなっており、難しいとは思うが、本気でロードキル・ゼロを目指したい」ときっぱり。

同GCFは来年2月5日まで。目標額は205万円。同看板10数基のほかガードレール貼付用の夜光反射シートや啓発チラシ作製などを計画。返礼品はGCFオリジナルバッグやタンカンを予定。

募集サイトは「ふるさと納税総合サイトふるさとチョイスGCF」。問い合わせは同町役場企画課ふるさと思いやり応援推進室、電話0997‐82‐1111(内線311)。