ドクターヘリ

WEB会議での奄美ドクターヘリ運航調整委員会

コロナ影響で出動56件減少
重複要請は他機関と連携必要

 2021年度奄美ドクターヘリ運航調整委員会が5日、奄美市名瀬真名津町の県立大島病院救命救急センター研修ホールであった。ドクターヘリ出動実績、二次検証医の増員、重複要請の案件などの事案を報告、承認された。委員会は医療機関、消防機関、市町村、県病院および県関係課などから、関係者がオンラインによるWEB会議で開かれた。

 20年度の要請件数は394件(前年度比39件減)、出動件数247件(同56件減)、不出動147件(同17件増)。要請、出動件数が減少した理由として、新型コロナウイルス感染症による外出自粛の社会情勢と、救急隊の習熟度のアップを挙げた。一方、不出動は依然増加傾向。重複要請による他機関への対応も22件あり、奄美の特性から他機関との連携が必要になるとした。

 島別の出動件数は、奄美大島103件(前年度比9件減)、喜界島38件(同10件増)、徳之島32件(同22件減)、沖永良部島31件(同8件減)の順になっている。

 1出勤あたりの現場滞在時間が前年より約1分長く、施設間搬送時の滞在時間も年度より約4分長い。対策として、各医療機関と連携、画像伝達システム(JOIN)の有効活用をあげた。

 また、与論島の対応については、奄美・沖縄双方のドクターヘリの「出動対象地域」に指定する案も報告、県同士の協議が必要とした。