温泉湧出を報告

温泉湧出を喜ぶ浜崎社長(左)と伊集院村長

奄美唯一の源泉かけ流し温泉施設 23年夏、オープン予定
大和村大棚・奄美ハナハナ

 大和村と昨年10月31日に観光施設に関する立地協定締結を結んだ、㈱グレイ美術(本社・東京、浜崎哲義社長)は6日、大和村大棚の奄美ハナハナ内で実施していた温泉掘削工事(深度1600㍍)が完了し、温泉(温泉分析で認定)が湧出したことを報告。源泉名を「ニュチグヮホ(語源『命果報』)の湯」と命名したこともあわせて報告した。将来的構想としていた『温泉大浴場・温泉プール』エリアを前倒し、メイン事業として2023年夏にオープン予定を目指すと発表した。

 浜崎社長は「奄美にこんな素晴らしい温泉が出たことを喜んでいる。信念を持ってやってきた。大和村の素晴らしい景観を内外にアピールし、世界に発信していきたい」とあいさつ。オープンの前倒しについては「地元の方々のため、しっかりした温泉が出たため」と話した。

 発表によると9月4日、深度1600㍍掘削地点で検層調査を実施。10月5日、揚湯試験実施。2日に温泉認定を受けた。

 温泉の成分分析では泉温40・1度、湧出量毎分100㍑、泉質は単純温泉(低張性・弱アルカリ性・温泉)、無色透明、無味、無臭。㈱東洋環境分析センターが分析認定した。今後は「飲める温泉水」の検査も行う予定。

 伊集院幼村長は「温泉が湧出されたことは奄美、大和村にとって画期的なこと。村民にしっかり親しまれる温泉になることで、村として取り組みをしっかりやりたい」と祝意を表した。

 「奄美温泉大和ハナハナビーチリゾート」は、奄美唯一の源泉かけ流し温泉・プール・アウトドアサウナ『水着で楽しむレジャー施設へ』をコンセプトに「日帰り観光レジャー施設」大浴場・温泉プールを軸に、ファミリーキャンプ・グランピングエリアで宿泊客を受け入れる。季節、天候に左右されず年間通して幅広い層の観光客、島民(家族連れなど)も非日常を体感できる施設を目指す。フロント、レストラン、温浴の3棟、駐車場含むエリア敷地面積は約8000平方㍍。掘削関連費用に約1億8千万円、グランドオープンまでの整備に約6億円を予定。また目玉だったワンランク上の宿泊施設(露天風呂付きヴィラ宿泊棟)は将来的に展開する予定とした。