両候補者が名瀬市街地で第一声

永井章義候補

 

 

安田壮平候補

 

 

新人一騎打ち、経験か行動力か
奄美市長選

 

 7日告示された奄美市長選挙には、いずれも無所属新人で前県議の永井章義氏(64)と、前市議の安田壮平氏(42)が=届け出順=が立候補した。現職の朝山毅氏が今期限りでの勇退を表明しており、新人同士の一騎打ちとなった。両陣営は名瀬市街地で出陣式を開き第一声。遊説に繰り出し支持を求めた。

 

「経験・人脈生かし全力で」

 【永井氏陣営】

 永井候補は午前8時45分ごろ、同市名瀬のかねく公園で出陣式。「22歳から40年以上政治に関わり、離島の課題、多くの提言を解決してきた。これまでに培った経験と人脈を生かし、奄美市のさらなる充実・発展に全力で取り組みたい」と決意を表明した。

 式には、朝山毅奄美市長をはじめ、地元選出の県議や市議、友好団体の代表者らが出席。与力雄後援会本部長は「奄美群島の中心地として隆盛を高めるのは経験豊富な永井氏しかいない」と述べ、朝山市長は「行政を進めるには市議会の支援は欠かせないし、多くの議員が永井氏を応援している。政治には人望や人格、徳が必要。頑張っていただきたい」など激励した。

 マイクを握った永井候補は、新型コロナウイルス感染症対策に向けた基金の創設を掲げ、「まずはコロナ対策。緊急時にはスピード感、タイムリーな政策が打てるよう備えなければならない。軽石被害など突発的な事態でも対応できる市独自の体制をつくる。商品券配布なども検討し、地域循環の回復も促したい」と主張。中心商店街の活性化、子育て支援、地域に応じた伝統文化の継承、世界自然遺産の活用などの公約をアピールした永井候補はその上で、「7月の立候補決意以来、多くの人と過ごしてきた。まだまだ課題はある。一緒に歩めるよう高い山を越えさせていただきたい」と呼び掛けた。

 最後はガンバロー三唱で気勢。遊説に繰り出し、街頭演説などで支持拡大を図った。

 

「変革の時代、若さと行動力で」

 【安田氏陣営】

 安田候補は午前9時、同市名瀬伊津部町のあさひ公園で出陣式。大勢の支持者らを前に「変革が求められる時代、10年後、20年後に責任を負える若い世代に政治を託してほしい。継続か刷新かでなく。停滞か前進かが問われている」などと決意表明、若さと行動力を訴えた。

 出陣式には、地元選出の県議や市議、奄美群島の町村議らも出席、安田候補への支持を表明、激励した。中村孝也後援会世話人代表は「政治を変えるためには、実力の備わった若い力が必要。生まれ育った奄美を良くしたいとの思いで立ち上がった安田候補を、皆さんの一票一票で支えてもらいたい」と述べ、同市区選出の向井俊夫県議は「全国の知事、県内の市長も40代が活躍している。若さと行動力が鹿児島県を変え、豊かで住み良い奄美にしていく」など述べ、安田候補への支援を呼び掛けた。

 最後にマイクを握った安田候補は「政治が良くなれば奄美が良くなるという思いで20年前に政治を志した。これまでの政治は、互いの足の引っ張り合いに陥っていたかもしれないが、少子化、過疎化が進む中、そんな争いをする時間は残されていない。変革の時代、若い力が求められている。経験が足りない部分は先輩方に補っていただきながら、若い世代が地域を支え、子や孫の世代にも結果を残せる政治を行っていきます」と訴えた。

 最後はガンバロー三唱で気勢を上げ、選挙カーでの遊説に繰り出した。