市民目線で「新しい時代を」

支援者の呼び掛けに、こぶしを上げて笑顔を見せる安田さん

奄美市長選、安田さん初当選
若さと行動力、変革に期待

若き挑戦者が勝利を飾った。14日に投開票が行われた奄美市長選では、前市議の安田壮平さん(42)が前県議の永井章義さん(64)を圧倒し、初当選を果たした。安田さんは支援者を前に「みんなの思いは不滅。一緒に新しい時代をつくっていこう」と決意を表明。〝市民目線〟を旗印に、奄美市、群都の新たな舵取りを担う。

奄美市の新たな顔が決まった。午後9時前、安田さんの当選確実の一報が伝えられると、奄美市名瀬のティダモール中央通りにある選挙事務所は歓喜に沸いた。

拍手で出迎えられた安田さんは、晴れやかな表情で花束を受け取ると、詰めかけた支援者らと万歳三唱。「みんなでつかんだ勝利。みんなで祝おう」と声を上げ、こぶしを力強く突き上げた。

安田さんは今年3月に、市長選立候補のため3期約9年半務めた市議を辞職。「奄美市を前に進めよう」をスローガンに、コロナ対策や稼ぐ地域づくりを掲げた公約で、新しい時代に向けた変革を主張し、幅広い層に支持を広げた。陣営も後援会長を置かず30人の世話人でサポート。「十数年を見据えた若い市長を」と士気高く支えた。

安田さんは選挙戦を振り返り「困難を乗り越えるたび結束は深まった。私一人の力ではなく、〝よりよい奄美をつくりたい〟というみんなの結びつき、心が通った結果だ」と強調。「これからが本当の闘い。奄美の力はこんなものではない。先輩方とも手を取り合いながら、力を合わせて頑張っていこう」と力を込めた。

中村孝也後援会世話人は「これだけの逸材、負けるわけにはいかなかった」と胸をなでおろし、「誰もが幸福感、幸せあふれる奄美市にしてほしい。彼ならやれるはずだ」と期待を込めた。