ロードキル防止に一役

クロウサギ特別免許証を手に喜ぶ藤森さん夫妻

レンタカー業者と広告代理店がコラボ
店舗内に自動車学校 特別免許証をプレゼント

奄美ゆいレンタカー(園田自動車・本社喜界)と東京で広告代理店業を運営するワンダーマントンプソン(東京都渋谷区)は11~13日までの3日間、奄美ゆいレンタカーの店舗でアマミノクロウサギ保護を目的とした啓もう活動「アマミノクロウサギ自動車学校」を実施。観光客やレンタカー利用者などにロードキル防止などの協力を呼びかけた。

同プロジェクトはワンダーマントンプソンの社会貢献活動の一環として、奄美ゆいレンタカーと共同で実験を兼ねてスタート。観光客などによるアマミノクロウサギのロードキル被害の増加に対し、レンタカー業者を自動車学校に見立てた仮の自動車学校「アマミノクロウサギ自動車学校」を開校することで、観光客ドライバーにアマミノクロウサギロードキル防止運転を呼びかけるもの。

ワンダーマントンプソンの谷野一矢クリエイティブディレクター(46)は知人を通して奄美のロードキル問題を知り「CMや広告で培ったアイデアを社会貢献に活用できないか。楽しい旅行の記念に残る、印象あるものを作って奄美に貢献出来れば」と思い実施に至ったと語った。

来島した観光客に、簡易的なテストを実施。旅行中に公式LINE上から運転指導などを受ける。無事レンタカー返却までロードキルを起こさなかった場合、合格となり顔写真を印刷したアマミノクロウサギ特別免許証(ノベルティー)が記念にプレゼントされる。

奄美ゆいレンタカーの北之園平営業部長は「これをきっかけに自然生物、環境の入口として取り組みを広げていきたい。奄美の現状をお客さまに知っていただく。免許証の発行をしたり興味をもってもらえるよう店舗、車両でアピールしたい」と話した。

京都からハネムーンで来島した藤森大貴・由香さん夫妻は「ロードキルの問題は知らなかった。この取り組みは形に残るので広げてほしい。観光客の意識づけにもなる」と賛同した。

実施した3日間でレンタカーを利用した22人に特別免許証をプレゼント。同プロジェクトはHP(ホームページ)やSNSなどで協力を呼びかけている。