12カ所で花火打ち上げ

打ち上げ花火の会場一覧などをまとめた奄美市HPのQRコード。4市町村の会場は市HPのリンクから検索できる

コロナ禍の島を慰労
奄美大島5市町村 27日午後7時半から一斉に

奄美大島の5市町村は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で様々な生活行動が制限された「島民の慰労」と「医療従事者への感謝」、「世界自然遺産登録への祝賀」の意味を込めた「5市町村連携花火」を、27日午後7時半から約15分間、島内12カ所で同時に打ち上げる。各自治体の担当者は「新型コロナの感染防止対策を徹底した上で、それぞれが住む自治体の花火観覧を楽しんでほしい」と呼び掛けている。

島内の夏祭りは、新型コロナの影響で、2年連続で中止となった。このため、5市町村ではその代替策として、連携花火を企画。同時刻に一斉に打ち上げることで、島全体の一体感を醸成、観覧客の分散や市町村をまたぐ人の移動抑制も図ることにしている。

各市町村の打ち上げ場所は、奄美市が名瀬港湾内、住用町内海、笠利町・宇宿漁港の3カ所。龍郷町が玉里漁港と嘉渡漁港の2カ所。大和村が思勝港1カ所。宇検村が宇検漁港、湯湾港、名柄港、平田漁港の4カ所。瀬戸内町が大島海峡(古仁屋港沖)、加計呂麻島・瀬相港の2カ所。会場ではイベントなどは実施せず、場内アナウンスや舞台イベント、屋台なども行われない。

奄美市は、名瀬港湾会場の観覧者用の臨時駐車場を伊津部小学校校庭と名瀬港マリンタウンに用意しており、「会場周辺での迷惑駐車をしないように」呼び掛けている。交通整理を行う職員は配置するが、交通規制などは行わない。

5市町村は、新型コロナの感染防止のため、▽マスク着用や密接・密集の回避、大声をださないなどの感染対策の徹底▽来場前の体調チェック(発熱、体調不良者は観覧を控える)▽観覧中の飲酒飲食の禁止▽家族単位など少人数での観覧、路上駐車の禁止―などを呼び掛けている。奄美市紬観光課は、「打ち上げ花火の成功が、今後のイベント開催にもつながる。ルールを守り、島民みんなが安心・安全に観覧できるよう協力をお願いしたい」としている。