登録後や奄振で要望活動 市町村長会・議長会

自民党奄振委員長の尾辻秀久参院議員に要望書を手渡した一行

関係省庁や国会議員に 軽石漂着被害への対応も

【東京】奄美群島市町村長会(会長・高岡秀規徳之島町長)と奄美群島市町村議会議長会(会長・前田豊成龍郷町議会議長)は18日、2022年度に向けた奄美群島振興開発(奄振)の推進に関する要望活動を関係省庁で行った。一行は、国土交通省、環境省に要望書を提出。また、軽石漂着被害への対応に関する要望もあった。
 
今回のポイントは「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島の世界自然遺産登録後の取り組み」「奄美群島の自立的発展に向けた振興開発の推進」「独立行政法人奄美群島振興開発基金の機能強化」についての3項目。「振興開発の推進」に向けた要望では、公共事業(一括計上分)と奄美群島振興交付金の所要額を確保すること。サトウキビの安定生産と維持確保のため甘味資源作物交付金の増額などを求めている。

高岡会長と東美佐夫奄美市副市長(奄美群島広域事務組合副管理者)ら一行は要望活動に先立ち、森山裕衆院議員、自民党政務調査会奄美振興特別委員会の委員長である尾辻秀久参院議員を訪問。要望内容を説明、意見交換をした。森山議員とは、世界自然遺産センターや喜界島、沖永良部島、与論島の上水道についての情報などが交わされ、重要課題であることを確認していた。

尾辻議員には「町が単独でやっており、予算的にも厳しい」と、高岡会長が軽石の漂着処理の現状を報告。「国・県において、今後とも主体的、積極的に対応してほしい」の要望を出した。ほかに群島間の航空運賃や軽油への軽減措置、奄振のさらなる延長なども話題に上がった。

ほか、印南百合子県大島支庁長、奄美群島振興開発基金・本田勝規理事長らによる一行はその後、国交省、環境省へ要望書を提出した。活動を終えた高岡会長は、「軽石問題など、奄美群島に対する思いや深い理解を得られ、十分手ごたえを感じている」と語った。