就航後初めて佐大熊港に入港した「みさきⅡ」。貨物などの荷役作業が行われた
佐大熊港で記念式典 共同組海運社長らに花束贈呈
鹿児島市と奄美群島(奄美大島、喜界島、徳之島、沖永良部島)を結ぶ航路に就航した共同組海運(鹿児島市、牛田篤志社長)の新造船「みさきⅡ」(2565㌧、全長110㍍)の就航記念式典が20日、奄美市名瀬の佐大熊港で行われ、離島の貨物輸送を担う同船の就航を祝った。
同船は19日に就航、鹿児島市の谷山港を同日夕に出港後、約12時間かけ20日早朝、佐大熊港に入港。同船で来島した牛田社長らに、奄美大島の荷役作業などを担っている里見海運産業の社員らから花束が贈られたた。
これまで同航路に就航していた「みさき」(999㌧、全長89・5㍍)は、完成から28年が経過、老朽化が進んだことや、増大する離島貨物などに対応するため、後継船として、みさきⅡが就航した。新船は、大型化が図られたほか、波などによる横揺れを軽減する装置を備えたことで、これまでより欠航便を減らせるなど安定運航が図られることも期待されている。
同社が運ぶ貨物は、コンビニやスーパーなどで販売される食料品などの生活物資のほか、車両や建設資材、肥料などの農業資材など多岐にわたる。また、道路や建物などの建設に必要な大型重機の運搬なども担っている。
牛田社長は「奄美群島の貨物需要は年々増えている。離島の生活を支える重要な役割を担っている責任を果たし、今後も地域の人たちの期待に応えていきたい」と話した。
同社は、みさきⅡのほか、「きょらむん」(2502㌧、全長121㍍)の2隻を同航路で運航している。