自助・共助の大切さ確認

龍郷町グラウンドでは赤徳小児童らが航空機搭乗体験を楽しんだ

龍郷町赤徳校区で集団防災訓練
航空機の搭乗体験も

龍郷町の赤徳校区(赤尾木、芦徳、手広集落)で21日、大津波を想定した集団防災訓練が同地域一帯であった。町民や行政、消防団や自衛隊ら約300人が協力。避難や消火、救難訓練などを通して、自助・共助の大切さを再確認した。

訓練は町民の防災意識向上、行政の災害対応体制確認が目的。竹田泰典町長が訓練統監を務め、災害発生から事態収束までの一連の流れを実践した。

訓練では、奄美大島北部近海を震源地としたマグニチュード8の地震が発生したと想定し、午前9時3分に大津波警報が発令。防災無線を通して避難放送が入り、職員らも招集。役場では災害対策本部が設置され、自衛隊派遣要請などの対応をシミュレーション。各集落では自主防災組織の連携を念頭にした避難誘導や情報収集が行わるなど、それぞれの行動や役割を確認した。

訓練後は、陸上自衛隊奄美警備隊、航空自衛隊南西航空方面隊による航空機を使った水上救難訓練が披露。芦徳港の洋上でホバリングするヘリコプターには多くの観衆からカメラが向けられた。

この他、子どもたちには人員輸送訓練を兼ねた航空機搭乗体験を実施。午後からは同方面隊音楽隊による演奏会も開かれた。

竹田町長は「町民や消防団、自衛隊の協力・連携もあり、機運も大きく高まった」と総括。「大規模災害はいつ起こってもおかしくない時代で、自助・共助が大事になる時期にきている。今年4月には危機管理部門も強化した。安心して暮らせるまちへ、しっかりと思いを通わせていきたい」と話した。