天城町農業祭

岡前小学校「結太鼓」の勇壮な和太鼓演奏で開式。優秀農家など表彰があった天城町第50回農業祭=23日、町防災センター

「先人の英知を令和に…」
式典で優秀農家など表彰

 【徳之島】天城町制施行60周年記念・第50回同町農業祭(同実行委員会主催)が、「先人の英知を令和に繋ぎ水と共に輝く天城の農業~楽しい農で目指せ楽農!目指せ45億!」をスローガンに23日、町防災センターであった。優秀農家および農業振興功労者など各部門の個人・団体計44組の表彰や記念講演も交え、基幹産業の振興による地域のさらなる発展を誓った。

 町制施行60周年の年の第50回記念農業祭を盛大に計画したが、終息に至ってない新型コロナウイルス感染症対策のため来場者を約150人に限定、記念式典のみに縮小。岡前小児童たちの「結太鼓『結の響』」のオープニング演奏で開式した。

 森田弘光町長は開会あいさつで、先のCOP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)も例に「農業は地球温暖化防止にも大きく貢献。誇りを持って欲しい」。世界自然遺産登録による環境との関係性の深まりや付加価値向上にも期待しつつ、「農家の高齢化や後継者・労働力不足、生産縮減など課題解決に連携。農業生産と所得向上で地域経済の活性化を図ろう」と連携を求めた。

 地元選出の国会議員や県議会議員、農畜産業振興機構、町議会議長ら5氏が来賓祝辞。三反園訓衆院議員(前知事)は「基幹産業をいかに発展させて〝稼げる農業〟を若い人たちに引き継ぐかが課題と思う。心を一つに天城町の農業をもっともっと発展させて若者に引き継ごう」ともアピールした。

 この後、元農水省都市農村交流企画官や九州農政局農村計画課長で現在「むらづくりアドバイザー」の三善浩一氏が演題「農に学ぶ」で記念講演。新型コロナの影響もあって「田園回帰」の流れが高まるなか、農村の活性化には、先人たちが耕し続けてきた農地を生かすことから始まるとも強調した。