理科に関する研究記録展で特別賞

特別賞に輝いた玉利琥珀くん(中央)と式に参加した国頭小の中村健三郎校長(右)、同町の竹下安秀教育長(左)=22日、和泊町役場=

国頭小5年・玉利琥珀くん 「スナホリガニ」テーマに研究、観察

【沖永良部】第69回理科に関する研究記録展(県小中高等学校理科教育研究協議会主催)の結果がこのほど発表され、和泊町立国頭小学校5年の玉利琥珀くん(11)が、小学校高学年の部で特別賞となる南日本新聞社賞に輝いた。22日、同町役場教育長室で表彰伝達式があった。

記録展は、児童生徒の科学的探究心の育成を目的に開催。応募作品数は県内の小学校242点、中学校121点で、その中から部門ごとに、特に優れた作品4点が特別賞に選ばれる。

玉利くんは、奄美群島の海岸でよく見られるスナホリガニをテーマに研究。同町のワンジョビーチで60匹の成体を採集し、産卵後にふ化した幼生が成体になるまでを観察した。その過程で飼育条件を変えながら、個体が長生きする方法を考えた。5月1日から3カ月間観察し、B4版47ページにまとめた。

スナホリガニの成体は体長1~4センチ、幼生になると0・5~1ミリほど。玉利くんは「赤ちゃんの体が傷つかないように、スポイトで吸い取ってから顕微鏡で見てスケッチした」と説明。長生きするには「海水を多く入れて、酸素(エアレーション)なしの方が長く生きる。砂もない方がいい」と話した。

賞状を受け取った玉利くんは「大変なことが多かった。失敗して何度もやめようと思ったが、あきらめなくて本当によかった。将来は水族館の飼育員になりたい」と笑顔で語った。