亀津小4年生子ども視点で提言

子ども視点の障がい者と外国人対策の「観光リーフレット」を手作りして町に提言(亀津小4年生たち)=25日、徳之島町

「よりよい町に…」障がい者と外国人対策

【徳之島】徳之島町立亀津小学校(狩集淳校長)の4年生児童ら56人は25日、町当局に対し、世界自然遺産登録で期待される観光客増に備えた障がい者と外国人対策など、自分たちで調べ考えた「観光リーフレット」を贈呈。担当課の大人たちは、子ども視点の提言に目を細めつつ「活用できるように努力します」と感謝した。

学校側によると、「よりよい町を目指して」を全体テーマに2学期の総合的な学習の時間に取り組んだ。新型コロナウイルス感染症の終息後に期待される世界自然遺産効果に備え、障がい者や海外からの観光客などいろんな来島者たちが楽しめる島づくりへの提言の意味合いも。

児童らは個々のテーマを定め、インターネットなど活用して、バリアフリーやユニバーサルデザイン、インバウンド観光について調べた。障がい者施設の利用者本人や島内在住の外国人(通訳案内士)も講師に招き、車いす利用への配慮や多言語標識の少なさなど生の声にも耳を傾けた。そして計16時間の学習成果の手書き「リーフレット」計56部を作成した。

贈呈式は4年生の町歴史資料館見学に併せて町生涯学習センターであった。

児童の1人・末永継道くんはユニバーサルデザインの分野から「人々がゆたかになる道具『ゆび筆』」をテーマに取り組んだ。「手に力が入らない人のための『ゆび筆』に興味をもった。それをはめると文字も絵も描ける。みんなに知って欲しいと思いました」と話した。

観光行政も担う町地域営業課の清瀬博之課長(56)は「子どもたちが、障がいのある人たちや外国人も楽しく過ごせる町づくりに興味を持ち、考えてくれていたことに感動。すべてに目を通し、子どもたちの視点を施策に生かしていけるよう努力したい」と話していた。