JAC、沖高生に空の仕事紹介

生徒(右側)にパイロットになる方法や仕事内容を説明するJACの廣枝丈人さん(中央)=沖永良部高校=

「離島の生活を支える」

 【沖永良部】航空業界に興味を持ってもらおうと、日本エアコミューター(JAC、霧島市)が26日、沖永良部高校で説明会を開いた。1・2年生9人が参加。空の仕事の魅力を紹介したJACの社員は「離島の住民の生活を支えるという強い使命感を持って仕事をしている」と話した。

 同社は3月、鹿児島大学、日本航空(JAL)と3者間で包括連携協定を結び、「教育」「地域貢献」「国際交流」を柱とする活動に取り組んでいる。

 説明会は、「地域航空の果たす役割と、鹿児島大学との取り組み」をテーマに、JAC運航企画部長の上村徹さんと、現在就航しているATR型機のキャプテン廣枝丈人さんの2人が講師を務めた。

 JACの役割について上村さんは「離島や地域は交通が不便で、移動時間を短縮できる航空輸送が必要になる」と説明した上で、「短い滑走路でも離着陸が出来て、効率良く運航できるために小型ターボプロップ機を運航する会社の存在は大切だ」と話した。

 廣枝さんは、パイロットの資格取得の方法や一日の業務内容を紹介。「島の空港は設備が脆弱。風などの気象条件によって着陸できず、目的地を変更する場合もある。パイロットをしていて一番つらい瞬間」「天気が良い時はコクピットからの眺めが素晴らしい。夜の星空もすごい」と話した。

 このほか、昨年10月に鹿大とJAL、JACの3者で協定を結び現在取り組んでいるパイロット人材創出プログラム「JAC
 SKYCAMP」についての説明もあった。

 質疑では、生徒から「パイロットになるには体の大きさや視力などの条件があるのか」「操縦していて一番大変だった状況は」などの質問が出た。

 1年生の松下夢さん(16)は「小さい頃からキャビンアテンダントに興味があったが、説明会を通して航空業界の広さに驚いた。パイロットから体験談が聞けたのも面白かった」と話した。