1万3千発、大輪がエール

奄美市名瀬の夜空では約2千発の大輪が華やかに彩った

 

奄美大島の夜空彩る
慰労、祝福、感謝の花火 5市町村12カ所で一斉

 

 コロナ禍に島を元気にと、奄美大島5市町村は27日夜、島民への慰労と世界自然遺産登録への祝福、医療従事者への感謝を込めた「連携花火」を午後7時半から約15分間、奄美大島12カ所で同時に打ち上げた。島民らはそれぞれの場所で赤、黄、青などに彩られた夜空を見上げ、計約1万3千発の色鮮やかな大輪に声を上げた。

 花火は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、島内各地の夏祭りが中止になったことを受けて企画。一斉に打ち上げることで密集を避けて観衆を分散、市町村をまたぐ移動を抑制した。

 打ち上げは、奄美市が3カ所、龍郷町が2カ所、大和村が1カ所、宇検村が4カ所、瀬戸内町が2カ所の計12カ所で実施。

 奄美市の名瀬港周辺では、大勢の市民が家族や仲間と詰め掛け観覧。キクやボタン、ヤシやハートなどの花火が夜空を華やかに覆い、見上げる人たちの目を楽しませた。

 観覧した市民からは「感動した」「元気が出た」など、大輪のエールに感謝。この日が14歳のバースデー花火となった金久中2年の静ゆめ乃さんは同級生5人で来場し「テストやスポーツ大会に追われる日々だったけど、花火を見てすっきりできた。明日から頑張ろうという気持ちになれた」と喜んだ。