野生動物の保護啓発写真展

ロードキル防止の写真展を見る観光客

 

ロードキル防止でクロウサギ守ろう
瀬戸内町で

 

 「アマミノクロウサギを守ろう!写真展」が1日~27日まで、瀬戸内町古仁屋のせとうち海の駅1階フロアで開かれている。頻発する交通事故(ロードキル)から野生動物を守るためのもので、写真家の松橋利光さんと奄美海洋生物研究会の木元侑菜さが写真提供している。主催は同町水産観光課世界自然遺産せとうち町対策室。

 資料によると、クロウサギの事故件数は年間(2021年1月~10月まで)39件、10月単月は4件。昨年の50件は過去最多だった。展示された写真は、林道でのっそり歩くイボイモリ、道路脇で子育てをする母クロウサギ、夜の道路に出没するケナガネズミやオットンガエルなど。

 またパネルには、「クロウサギ交通事故MAP」や「交通事故を防ぐには」などの啓発ポスターと一緒に、クロウサギの生態が紹介されている。

 同対策室の花岡香菜子主事は「観光客や地元の人が多く集まる場所。たくさんの人に見てもらい安全運転で奄美の自然に触れてほしい」と話した。

 姶良市から観光に来た岡本昌司さん(64)順子さん(59)夫妻は「湯湾岳の近くで“クロウサギ注意”の看板を見たばかり。林道ではフンらしきものも発見し、クロウサギを身近に感じた。希少な野生動物の保護は大切だと思う」と話した。