コラボ商品を手にプロジェクト関係者ら
世界自然遺産登録を機に奄美大島の自然や文化の魅力を来島者にPRしようと、奄美大島5市町村でつくる「奄美大島自然保護協議会」は、島の企業とクリエイターらがコラボした「奄美大島の魅力普及啓発事業」を始動した。第一弾ノベルティ、スタンプラリーもできる「あまみふろしき」が完成し、お披露目。9日、発表会見に臨んだ関係者らは「島のメンバーが協働し(デザイン性など)手応えあるものができた。波及効果に期待したい」と意気込みを語った。
事業は、㈱しーま、㈲アーマイナープロジェクト、㈱JTBコミュニケーションデザインでつくる「贈りんちゅ奄美共同事業体」(深田小次郎プロジェクトリーダー)が担う。「島の恵み・営みのお裾分け」をコンセプトに、制作は島内のデザイン事務所やイラストレーターなどに依頼。オール奄美で制作した。
風呂敷は「多様性の森」「本場奄美大島紬・柄」「アマミノクロウサギ」「サンバラ」をテーマに、色とりどりのイラストや模様をあしらい4種類計3万2千枚を制作した。「多様性の森」なら、ソテツやハブ、ルリカケスのスタンプに対応し、島内の観光施設8カ所を巡ることでコンプリートできる仕組み。風呂敷は、奄美市笠利町の奄美空港到着口(手荷物受取場)で配られている。
また第二弾ノベルティは「メイドイン奄美の逸品」と題し、▽大島紬箸袋&奄美産材箸▽黒糖焼酎飲み比べセット(5本)▽奄美タンカン(5㌔)▽奄味セレクション詰め合わせ(5市町村6品)―の4商品(計1200点)を厳選。風呂敷のシリアルナンバーを使って専用ウェブサイトで応募、SNSでの発信者なども含め、抽選で商品があたる。
風呂敷の配布は12月下旬までで、島外の来島者に限定。露出を高める商品で、積極的に発信することで奄美大島への応援機運を高めていく。
会見は奄美市名瀬の市ワークスタイルラボで開催。深田さんは「島にあるお裾分け精神で、楽しく発信することで奄美大島ファンを増やしたい」と話し、同・麓憲吾さんは「島内の営みを表現できるクリエイターも増えてきた。島心一つに形にすることで魅力を伝えていきたい」などとアピールした。