名瀬クリーンセンターごみ受入

充電池を取り外さないまま不燃ごみに混入された家電製品と、被災の危険性がある充電池からの発火(提供写真)

年末3日間、全て粗大料金
充電池分別取り外し 徹底せず発火相次ぐ

 各家庭では年末の大掃除時期を迎えているが、年末はごみを持ち込む搬入車両が通常の4、5倍に増加、名瀬クリーンセンター内で渋滞が発生することから、解消するため管理する大島地区衛生組合は今月29~31日の3日間、特別料金(全て粗大ごみ料金)で受け入れる。早めの搬入、分別の徹底を求めており、乾電池や充電池は家電製品などから取り外しての搬入を呼びかけているものの不十分で、センター内での発火が相次ぎ被災を招く危険性がある。

 同組合によると、クリーンセンターを利用する搬入車両は1日平均100台ほどだが、年末は400~500台に急増する。入口付近での混雑を解消するため、年末の3日間ごみの搬入は全て粗大料金に一律化。料金は0~40㌔㌘200円、50㌔㌘~90㌔㌘410円、100~140㌔㌘620円。

 通常時とは置き場所が変更されることから、年末3日間の搬入は係員の指示に従うよう求めている。また、こうした混雑時の搬入ではなく、「土日などを利用して大掃除を早めに行い、今週から来週にかけて早めの搬入をお願いしたい」(同組合)。

 搬入にあたり理解を求めているのが、▽書類搬入時はファイル、つづり紐から紙をばらして透明袋に入れて搬入▽段ボールは折り畳んで搬入(中にごみを入れて一緒に捨てることは不可)▽蛍光管は持ち込み不可。乾電池、充電池は取り外して搬入▽スプレー缶は使い切って搬入(穴は空けなくてよい)▽新聞紙とチラシは分別する必要があり、別々に―など。

 特に問題となっているのが充電池など電池類の搬入。今年7月から分別収集となっているものの徹底せず、家電製品などから取り外されないまま不燃ごみに混入し搬入されている。そのため不燃ごみ処理の際、充電池から発火して火事になる問題が相次いでいる。同組合まとめでは2020年35件、19年には38件の発火があり、対策として組合では搬入された不燃ごみを手選別し家電製品などを取り除く手間をかけているものの、量が多いため発火を防止できていない。

 電池類の分別が徹底しないのは、受け入れている5市町村のうち4町村は「資源ごみの日」「燃えない粗大ごみの日」などの収集日にごみステーションで収集しているのに対し、奄美市の場合、名瀬・住用・笠利の各地区ともそれぞれの総合支所に直接持ち込む(個別に透明な袋に入れて)必要があり市民の負担になっているようだ。組合には「高齢のため車などを利用し、自分で役所に電池を持っていくことができない。取りに来てほしい」という電話も寄せられている。奄美市も他町村のように電池を分別後、資源ごみなどとしてごみステーションで収集する方法の検討が求められそうだ。