民謡民舞全国大会

「徳之島節」を熱唱する前山真吾さん(右)と「いそ加那」を歌い上げる平田まりなさん(左)

 

 

健闘をたたえ合う出演者たち。左から朝岡明紀さん、辻美里さん、平田まりなさん、前山真吾さん

 

 

前山さん5位、平田さん6位
各部門で奄美勢大健闘

 

 【東京】民謡日本一を競う「2021年度民謡民舞全国大会」(公益財団法人日本民謡協会主催)が16日から19日まで、品川区の総合区民会館・きゅりあんで開催された。同大会最上位部門の内閣総理大臣杯争奪戦に出場した前山真吾さんが5位に、平田まりなさんが6位を獲得。ほか各部門で奄美勢は入賞を果たした。

 文字通りの民謡日本一「内閣総理大臣杯争奪戦」に初めて挑んだ前山さん(名瀬会)は、「総理大臣杯は独特の雰囲気があった」と緊張の舞台裏を語った。だが「やることはやりましたから」と5位にも満足気だった。一方、まりなさん(あやまる会)も「この高レベルでの6位ですから」と自己評価した。優勝が482・80点に対し、5位が481・40点、6位が481・00点。小数点を争う「たった一つのタイトルを巡る、史上まれにみる激戦」(大会関係者)となった。そんな全国の精鋭102人の中での入賞だけに、二人の笑顔に偽りは探せなかった。「真吾君も、まりなちゃんも素晴らしかった。今年は世界自然遺産登録されたし、優勝すると思ったのに」と残念がる民謡好きの男性に、二人は「次こそ、日本一を絶対取りますから」と語り掛けていた。

 ほかでは、中年部・平久美さん(北大島会)が6位、壮年の部・重木幸生さん(名瀬会)が7位、成年部・伊賀美佐子さん(山ゆり会)が8位、青年部・辻美里さん(あやまる会)が8位に輝いた。平さんは「初の入賞に感激しています」と喜びの言葉を寄せた。また、高年三部・日置幸男さん(名瀬ルリカケス会)、阿部ミネ子さん(瀬戸内会)、高年一部・平田久代さん(名瀬会)、青年部・朝岡明紀さん(山ゆり会)が優秀賞と大健闘した。

 コロナ禍により、昨年は中止となり2年ぶりとなった同大会には、例年の倍近い出場者がエントリー。各部門で激しい戦いが繰り広げられた。