徳之島町母間小 ユニセフ出前授業

母間小であったユニセフ協会の出前事業(提供写真)

重い「水がめ」の運搬体験も

「助け合いが大事…」

【徳之島】鹿児島県ユニセ協会の出前授業が、徳之島町立母間小学校(青崎幸一校長)の5・6年生13人を対象にこのほどあった。世界には、貧困のため学校に通えなかったり、毎日何時間もかけて水くみを行っている同じ年ごろの子どもたちの存在と、その自立をサポートするユニセフの役割も学んだ。

母間小(全児童数43人)は青少年赤十字加盟校として校区内の清掃や環境緑化活動なども推進。また徳之島町が「SDGs未来都市」に選定されていることもあり高学年はSDGs(持続可能な開発目標)の17の目標や169のターゲットについても学習を深めているという。

県ユニセフ協会は一般申請に基づき年平均30回余の出前授業を行っているが、徳之島地区では初。母間小は「水と衛生」「教育」の2分野を選択。講師は同協会の池田満月(みつき)事務局長が担当。

児童たちは、世界には、栄養不足に苦しんでいる子どもたちがいること。家の手伝いのためや、「女の子」というだけで学校にいけない子がいること。毎日何時間もかけて水くみに行っている子がいる現状。ユニセフ協会ではそれらの国々や地域を支援し、自立できるようサポートしていることも学習。

DVDをを通じた実態のほか、金属製の水がめの実物(空で3キロ、水入り15キロ)を運ぶ大変さも身をもって体験した。

児童たちからは、「ユニセフ協会は、生活の苦しい人たちを助けたり、支えたりする活動を行っていて、たくさんの笑顔を生み出していたことに感動」(6年・中咲道さん)。「食べ物に困っている子どもたちのために、自分から募金したい」(6年・吉村未夢さん)など感想が聞かれた。