名瀬、瀬戸内町内ビル査察

避難ロープの使用方法を説明する大島地区消防組合消防本部職員

大島地区消防組合 放火事件受け緊急に

 大阪市北区の雑居ビルで起きた25人が死亡した放火殺人事件を受け、大島地区消防組合消防本部は23、24の2日間、奄美市名瀬と瀬戸内町にある類似した建物に対し緊急査察を実施している。対象は3階以上の建物で不特定多数が出入りし、かつ、室内に階段が一つしかない建物。大島地区管内では名瀬15棟、瀬戸内町3棟の計18棟が該当。うち名瀬の4棟は9月、10月に査察が済んでいる。

 23日は名瀬で計4棟を査察。入舟町にある5階建て雑居ビルでは職員3人が各階の飲食店に入り、消防法に基づき避難はしご、誘導灯の確認、消火器の設置場所など詳細を調査。また、年度内の防災訓練の実施、防災管理講習の参加をビル管理者に呼び掛けた。

 査察をした同組合予防課の平幸一郎課長補佐は「ビル管理者の建物内の避難経路の把握は大事だが、普段は不在がちだと思う。有事の際、直接客を誘導することになる現場の従業員が把握するよう努めてほしい」と話した。