民間医療機関でも検査対応

新型コロナ抗原検査を実施している「みんなの診療所」(龍郷町中勝)

疑いのある多数が来院 抗原検査など実施
感染拡大の奄美大島

 奄美大島での新型コロナウイルス感染者拡大に伴い、島内の民間医療機関でもコロナ検査に対応する医院が増え始めた。龍郷町中勝の「みんなの診療所」(原純所長)は今月7日から、通常診療と並行して新型コロナ症状の疑いのある来院者に抗原検査を行っている。

 原所長によると、これまでは陽性の疑いのある来院者には、検査を実施している他医療機関への紹介のみの対応だったが、「正月明けの4、5日くらいから、紹介先の医院で陽性になるケースが続出した」という。その中には感染リスクの少ない人も多数含まれており、「その違和感と、検査を希望する来院者の増加、また8~10日の連休に対応する」ために、7日からコロナ検査の実施を決断した。

 同院の実施している抗原検査は簡易型の「定性検査」で、約15分で判定結果が出るという。7~10日の4日間で約60人の検査を実施し、多い時は1日約20人が来院した。来院者は車で待機、順次原所長が問診し、検査を行う。陽性反応者は保健所に連絡、医療機関などでの療養となる。

 原所長は、「連休中に他医療機関に行けない人が当院に多く来たのだろう。休み明けにさらに陽性者は増えるかもしれない」と感染拡大を危惧し、島民への感染症対策の徹底を訴えた。

 また、「奄美市笠利国民健康保険診療所」(橋口真征所長)は、急きょ休診日の8、9日にドライブスルーによるPCR検査を実施。多くの町民が検査に訪れたという。11日からは通常診察に戻る。