2022年伊仙町成人式に臨み、アンケートに協力した新成人たち=2日、同町ほーらい館
【徳之島】伊仙町教育委員会(町中央公民館)はこのほど、2022年同町成人式における「新成人アンケート」の結果をまとめた。「徳之島に生まれたこと?」の問いには、無回答の1人を除く全員(97・8%)が「誇りに思っている」。「将来の居住地」も半数の54・3%が「徳之島に住みたい」と希望。就職・進学先でコロナ禍に翻ろうされてきた新成人らの〝ふるさと回帰志向〟の一端もうかがえる。
同町の新成人アンケートは、若者の意識を町行政や町社会教育の推進資料にと05年にスタート。新型コロナウイルス感染症対策で〝オンライン成人式〟となった昨年は中断。同町ほーらい館で2年ぶり対面開催した今年は対象者64人のうち52人が出席。うち46人(男性21人、女性25人)が回答に協力した。
設問は計15項目(選択式)と記述式1問。集計によると、新成人たちは現在「就職している」50%、「学生」43・4%。居住地は①県内34・7%②関西、関東各17・3%③島内13%④その他17・3%。
ふるさと意識・アイデンティティも探る「徳之島に生まれたこと」への質問には「誇りに思っている」が97・8%(45人)を占め、「思っていない」0%、無回答1人だった。地域の言語文化「島口(方言)を伝承したほうが良いと思う」も97・8%が支持した。だが、その一方で「あなたは、島口が話せますか?」に対し「話せる」はわずか6・5%(3人)。「話せない」32・6%(15人)、「少し話せる」34・7%(16人)、「わかるけど話せない」26%(12人)の現状にある。
ちなみに、将来「徳之島に住みたい」(54・3%)の回答理由(複数回答)は①家族がいるから43・4%②島の自然や文化が好き34・7%。逆に「徳之島以外に住みたい」(36・9%)理由には①仕事がないから21・7%②都会の方が楽しいから13%など。
「ふるさと徳之島(伊仙町)の将来について思うこと」(記述式)には、「楽しいまちづくりをこのまま続けて欲しい」や「もっと発展した方がいい」、「自然を残して欲しい」、「島の伝統文化をなくさないで欲しい」、「島で役に立てる人になって帰ります」、「世界自然遺産にもなったので、世界に誇れる島としていつまでも残って欲しい」など思いが寄せられた。