無料のPCR検査を受けに来た来場者ら(奄美文化センター、15日午前9時5分ごろ)
新型コロナウイルスの急拡大を受け、無症状の県民を対象にした県が開設する無料のPCR検査が始まった。初日となった15日、奄美市名瀬の奄美文化センターでは早速、希望者が検査会場を訪れていた。同センターでは18日以降も無料のPCR検査を継続。期間は今月末までで、予約は必要ない。
県が行うPCR等無料化事業で、市と受託事業者のパソラボ、大島郡医師会検査センターが共同で実施。15・16日の両日には、事前に予約の計800人が受ける予定になっている。
15日は午前8時半から、30分ごとに40人の枠を設けて400人が検査に訪れた。列に並んだ来場者らは、受付窓口で身分証明書を提示し用紙に必要事項を記入。ブースに貼られた梅干しの画像などを見ながら、専用容器にだ液を採取した。
結果は、検査後2日以内にそれぞれのメール(または電話)に知らせる。この日、検査を受けた教育機関に勤める50代男性(奄美市名瀬)は「自分が感染源になってはならない立場なので心配で受けに来た。少しでも周りの安心につながれば」と話した。
同センター会場では、感染の早期発見や住民の不安を取り除くため、今月18~31日を期間に無料検査の開設を継続。予約は不要で、時間は午前8時半~午後4時。県内在住者が対象で、ワクチン接種の有無は問わない。ただ、発熱などの症状がある場合は、従来通り保健所などへの連絡を求めている。
会場の視察に訪れた安田壮平奄美市長は「県の協力などもあり、18日以降も無料検査は継続できる。少しでも不安があればすぐに受けていただきたい」と積極的な利用を呼び掛けている。
このほか、無料のPCR検査を実施する医療機関などについては、県や各自治体ホームページなどで確認できる。