保岡衆院議員、太衆院議員が大島紬で登院

父親が着けていたバッジと父愛用の大島紬で登院した保岡宏武衆院議員(提供写真)

「西郷どんのよう」との声も掛けられた太栄志衆院議員

「離島のハンディ逆に特長に」 「災害、危機管理対策に全力」

【東京】第208回通常国会が召集された17日、超党派の和装振興議員連盟の国会議員らが和服姿で当院した。コロナ禍により集合写真撮影はなかったものの、同議連に所属している自民党の保岡宏武衆院議員=比例九州ブロック=は、大島紬で登院。「父親がまとっただけに感慨深かった」としみじみと語りながら、国会に懸ける胸の内を明かした。

同議員連盟は、鹿児島1区の故保岡興治衆院議員が大島紬を着用して登院したことを機に発足。日本人の倫理観を再確認して国政にあたる気持ちの醸成と和装振興を目的に、和装での登院を呼び掛けるもの。毎年通常国会の開会式に合わせて撮影会を実施している。父親が長年愛用した大島紬で赤じゅうたんを踏んだ保岡宏武議員は「父がつくった『伝統的工芸品産業の振興に関する法律』を思い、身が引き締まった」と振り返った。周囲からは「触っていいですか」と盛んに声を掛けられたという。そんな姿を2代にわたって秘書を務める徳之島出身の女性は「感激に涙があふれてきました」と見守っていた。

今国会は、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」への感染対策や夏の参院選をにらんだ2022年度予算案の成立などが主なテーマ。与野党間で激しい論戦が予想されるが、保岡議員は「悔いのない選択をしながら、しっかりと取り組んでいきたい」との姿勢を示した。

また、奄美群島振興開発特別措置法には、事務局次長として関わる。「尾辻(秀久)委員長、園田(修光)事務局長の元、1年生議員であることの特長を最大限生かして貢献したい。延長を前提で、離島のハンディを逆に特長にできれば」と口元を引き締めた。

一方、沖永良部島出身の太栄志衆院議員(立憲民主党・神奈川13区)も大島紬で登院した。「大島紬を着て故郷を感じ、身が引き締まる思いだ。コロナ対策はもちろん、阪神淡路大震災から27年の今日、あらためて国の災害、危機管理対策に全力で取り組みたい」と抱負を述べていた。