笠利国保診療所へコロナ対策用品を寄贈

笠利国保診療所に贈られた感染防止対策用品

奄美出身者勤務する 三重県の医療機関から

 奄美の新型コロナウイルス感染拡大を受け、奄美市笠利国民健康保険診療所(橋口真征所長)に17日、三重県の医療機関から検査キットやマスクなど感染防止対策用品が寄贈された。受け取った同診療所は、多くの町民のために有効活用したいとし、「こんなにたくさんの寄贈、本当に感謝している」と話した。

 寄贈したのは三重県「みえ呼吸嚥下リハビリクリニック」(井上登太院長)。勤務する奄美出身の藤澤ゆみさん(60)は、奄美でのコロナ感染拡大を危惧し、同町いきいき健康課に勤務する妹(57)に相談、今回の寄贈に至った。

 寄贈品は、▽抗原検査キット30箱(300キット)▽パルスオキシメーター(酸素濃度計)8個▽フェイスシールド約400個▽ガウン6箱(30枚入り)▽グローブ23箱。

 同診療所の中林正也事務長は、「検査キットは当診療所で大切に使わせていただく。防止対策用品は、町内の学校や介護施設への配布など検討している。寄贈は大変ありがたいことです」と感謝。また同クリニックからは2年前も、マスク20箱(50枚入り)とガウンが贈られたという。

 藤澤さんの妹は、「故郷での感染拡大を心配した姉から、『なにか出来ることはないか』と連絡を受け、隣接する国保診療所に不足器具や対応策を相談した。無事診療所に届いたそうで喜んでもらってうれしい」と寄贈の経緯を話した。