新型の救助工作車導入

島の安心安全を願い玉串を捧げる知名町の今井力夫町長=沖永良部与論地区広域事務組合消防本部=

 

 

3月初旬運用開始 島内の安心安全を祈願
沖永良部与論地区広域消防本部

 

 【沖永良部】沖永良部与論地区広域事務組合消防本部はこのほど、新型の救助工作車1台を導入した。19日、知名町の消防本部で車祓(ばらい)式を行い、島内の無事故・無災害を祈願した。3月初旬から運用を開始する。

 旧救助工作車は1995年に導入後、26年が経過し老朽化が進んでいた。

 新たに導入した救助工作車は、全長7㍍、幅約2・3㍍、高さ約3・2㍍、総重量約11㌧。乗員定員は6人。油圧ウィンチ装置やクレーン装置、大型照明などを装備しているほか、車両事故等の救助活動で使用する油圧ジャッキや油圧切断機、水難事故の際にリモコンで遠隔操作できる無人レスキューブイなどの資機材を搭載している。総事業費は9525万9千円。

 車両側面のシャッターには、子ども達に親しまれる消防を目指そうと、消防服を着た和泊、知名両町のマスコットキャラクター、「リリリー」と「ちなボー」が描かれている。

 式には、消防署員や関係者ら約40人が参加。組合管理者の今井力夫知名町長は「住民の生活が多様化し、思いも寄らぬ事故や災害が起きる可能性がある。島の安心安全と島民の生命を守るため、新型車両が果たす役割は大きい」とあいさつした。

 消防本部の池田哲勇消防長は「署員が救助資機材を完全に取り扱えるようになって初めて効果が発揮される。訓練を重ね、住民の期待に応えていきたい」と話した。