温暖な徳之島で始動

次ぐ主要大会に照準を据えて徳之島入りした日本実業団連合・冬期女子長距離強化合宿一行(第1陣)=25日、天城町

日本実業団連合・女子長距離強化合宿
天城町で通算12年目

 【徳之島】日本実業団陸上競技連合「冬期女子長距離強化合宿」の選手・スタッフら一行40人が25日、2班に分かれて今年も徳之島・天城町に合宿入り。第1陣到着直後の東京(羽田)との気温差は10度以上の19・8度。情熱的な鮮紅色の「ヒカンザクラ」も開花した南国路で、主要レースに向けて計14チームの推薦選手らの切磋琢磨が始まった。滞在は来月3日まで。

 シドニー五輪女子マラソン金メダリストの高橋尚子さんらをはじめ実業団陸上部合宿のメッカとして知られた同島。日本実業団競技連合の冬期女子長距離強化合宿は、各チーム(部)の個別合宿とは別に並行して2005年に開始、今年で通算12年(回)目という。

 一行は、日本実業団連合・女子長距離ブロック長の安養寺俊隆パナソニック女子陸上競技部監督をはじめコーチ陣など先発スタッフ15人(期間中は計42人予定)。選手は、▽ユニクロ▽大塚製薬▽キャノン▽九電工▽埼玉医科大グループ▽三井住友海上▽宮崎銀行▽しまむら▽デンソー▽天満屋▽パナソニック▽肥後銀行▽メモリード▽ワコール(順不同)―の各女子陸上チーム(部)から選抜推薦された25人。

 参加選手の中には、昨年11月の第41回全日本実業団対抗女子駅伝・クイーンズ駅伝in宮城(仙台市)の2区(3・3㌔)第2位(10分08秒、区間新記録)の井手綾乃選手(22)=ワコール=や、同3区(10・9㌔)第5位(35分26秒)の吉川侑実選手(31)=ユニクロ=らの姿も。

 選手個々が照準を据える直近の目標レースは、大阪国際女子マラソン(今月30日)や名古屋ウィメンズ同(3月13日)をはじめ各ハーフマラソン。

 合宿を率いている女子長距離ブロック長、安養寺パナソニック監督(56)は「暖かいとケガをするリスクも少なく、冬の走り込みがしっかりとできる。起伏に富んだクロスカントリーコースなど環境もいい。冬の走り込みを含め筋力と持久力を高めていきたい」。選手個別では「ベテランの域に入った吉川選手(ユニクロ)にはまだまだ伸びしろを感じており、期待をしている」とも話していた。