大高野球部 センバツ出場に祝福ムード

大勢の報道陣に囲まれセンバツ出場決定を選手に伝える黒木哲二校長

センバツ出場決定を知らせる電話を受けとる黒木校長

「活躍に感謝」「島っちゅに勇気」
地元関係者から喜びの声

 「これまでの活躍に感謝したい」「島っちゅに生きる勇気をもらった」「実力での出場。堂々と頑張れ」「1勝目指し甲子園で校歌を」―。3月18日開幕の第94回選抜高校野球大会(2022年春)の出場校に大島高校野球部が決まった。これを受け、同校野球部の地元関係者らは喜びに沸き、祝福ムードのなか、感謝や期待の声を寄せた。

 大島高校野球部保護者会の西田哲会長(50)は「正式決定発表まで何があるかわからい中、無事決まってほっとした。県予選から九州大会までの選手たちの頑張りに、多くの島っちゅが感動と生きる勇気までもらった。センバツ大会までサポートを続けるのが我々の役目。離島というハンデを乗り越えるためにも、安陵会・野球部OB・保護者たちと協力しながら支援したい」と喜んだ。

 歴代野球部OBでつくる安陵球児会の前里佐喜二郎会長(67)は「1972年に創部された硬式野球部の1期生として、50周年を迎える節目に出場を果たしたことは大変感慨深い。これまでの試合では、逆転やタイブレークなどその勝ち方に球児たちの〝心の強さ〟を感じるとともに、(その源は)指導の賜物のように思える。まずは1勝を目指し、勝利後に甲子園球場に流れる母校の校歌を、ぜひ聞きかせてほしい」と激励した。

 県立大島高校安陵同窓会の丸田卯禮男会長(82)は「実力でセンバツ出場を決めたのはスゴイの一言。8年前の大高野球部が甲子園に初めて出場し、センバツへの下地や礎を築いてくれたおかげだと思う。コロナ禍で直接選手たちを激励することがなかなかできないが、大会では集中力を切らさず、楽しんできてほしい。その姿に我々は感動をもらえるだろう」とエールを送った。

 2014年に21世紀枠で甲子園初出場を果たした当時の主将・重原龍成さん(25)は、家族で甲子園に駆け付ける予定。「OBとして素直にうれしいし励みになる。甲子園には独特の雰囲気があり緊張する場面もあると思うが、大野や武田がチームを引っ張ることで、臆することなく堂々と頑張ってほしい」とアドバイス。「県大会や九州大会では、逆境を何度も跳ねのけてきた。実力でつかんだ甲子園。まずは島に1勝を」と後輩たちの活躍を願った。

 大島高校PTAの永元和幸会長(53)は「まずはここまでの活躍に、改めて感謝したい」と強調。「野球部の活躍は、高校全体の雰囲気をよくしている。他の生徒や保護者関係者も〝やればできる〟という励みになっている。これから甲子園という大舞台へ挑むが、普段通りのびのびとプレイできれば、その姿にまた勇気づけられると思う」と期待した。

 よきライバルとして長年しのぎを削り合ってきた徳之島高校野球部の吉田公一監督(47)は「大島高校とは定期戦なども行い、お互い切磋琢磨して取り組んできた。同じ目標〝島から自力で甲子園〟を掲げ練習をやってきた我々(徳之島)にとっても甲子園出場は大変励みになる。大島高校には先を越されてしまったが夏に向けて頑張っていく」と元気づけた。