節田マンカイ今年も中止

節田マンカイ(2020年2月撮影)

2年連続 コロナ禍、対策難しく

奄美市笠利町の節田集落(長谷川雅啓区長、約225世帯・480人)は、きょう1日に開催を予定していた旧正月の伝統行事「節田マンカイ」を今年も中止する。新型コロナウイルス感染拡大防止のためで、中止は2年連続。踊りは男女が向かい合って歌い、互いに手をふれ合うなど、接触や密集が避けられないことから感染対策が難しいと判断した。

節田マンカイは「正月まんかい」ともいわれ、一堂に集まった男女が二列で向き合って座り、三味線やチヂン(太鼓)に合わせて八月踊りの唄などで掛け合う旧正月の伝統行事。昭和初期ごろまでは笠利地区で踊られていたが、現在は同集落だけに残っており、2008年には県の無形民俗文化財に指定されている。

昨年は新型コロナウイルス感染拡大のあおりを受け、集落が知る限り初の中止となった。例年は見物客も含めて100人以上が集まるため、今年も感染対策を徹底しながら開催するにはリスクが高いなどとして中止を判断。25日に集落の役員会で決めた。

長谷川区長は「市内でも感染が相次ぎ、収束が見通せない中での開催は難しい」と中止の理由を説明。「楽しみにしている人もたくさんいたと思うが、ご理解いただきたい」話した。