ヤフー本社へ“オンライン会社訪問”

徳之島町とソフトバンク(株)の連携であったヤフー(株)へのオンライン会社訪問=徳之島町立東天城中学校

徳之島町とソフトバンク連携事業
東天城中1・2年生らICT最前線ふれ職業観培う

【徳之島】徳之島町とソフトバンク(株)(本社・東京都)の事業連携協定による人材育成のオンラインキャリア教育が31日、同町の東天城中学校(末留健太郎校長)の1・2年生20人を対象にあった。合同参加の鳥取、神奈川、茨城を含む4県4校の地域交流も交え、日本最大級のポータルサイト「ヤフー(Yahoo!Japan)(株)」(本社・同)へのオンライン会社訪問でICT最前線にふれ、職業観を培い合った。

内閣府の「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」に選定されている徳之島町。ソフトバンク(株)と同町は昨年3月「離島における教育課題解決およびSDGs未来都市推進に関する連携協定」を締結。今回のオンライン会社訪問授業も同連携取り組みの一環。人材育成に位置づけた。

合同参加校は東天城中1・2年生のほか、鳥取県江府町立江府中3年生17人、神奈川県秦野市立西中1年生30人、茨城県石岡市立石岡中2年生30人―の4校89人。午前10時55分からヤフー本社を中心に約1時間半、オンラインで中継。各校・地域紹介で、東天城中側は学校前の美しいビーチの空撮動画も交え、徳之島が昨年7月世界自然遺産地域の一つに登録されたこともアピールした。

オンライン会社訪問は、ヤフーCSR推進室の大野憲司さんをガイド役に、(1)インターネットとヤフー(2)オンラインオフィス・ツアー(3)ヤフーの働き方(4)質問―などの順に進行。日ごろ当たり前に使用しているインターネットの歴史をはじめ、働き方改革や新型コロナウイルス感染症対策で加速させた同社の「どこでもオフィス」(オフィス・自宅・カフェ・出張先・図書館・旅行先・公園など)化取り組み。コロナ前に比べ閑散とした本社のワークスタイルは「ウィズコロナ(終息)後も戻ることはないだろう」との予測も紹介。

中学生の進路選択に関し、ヤフー執行役員の西田修一さんは自身の体験も交え、「大人は『将来の夢は?』と聞きたがるが、今は無くても恥ではない。これから見つければいい」ともアドバイス。中学生たちからは「ヤフーに入るには」「給料は?休みは取りやすいか」「ヤフーに入って良かったことは」など質問もあった。

東天城中2年生の池田希姫(きき)さん(13)は終了後、「オンラインの生中継でコロナ前(混雑)とコロナ禍のオフィスの状況の比較が分かりやすかった。みんなで仕事に取り組んでいること、休日(週休3日制移行)の状況も分かった」などと感想を話した。