ルールで混雑緩和傾向

三太郎線での聞き取り調査(写真は環境省HPより)

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三太郎線周辺 夜間利用状況、意見募集も 環境省

 環境省(奄美群島国立公園管理事務所・阿部愼太郎所長)は1日、三太郎線周辺における夜間利用ルールの運用状況を報告した。ルールにより混雑は緩和傾向にあるが、未予約での利用などまだ課題があるとした。今後も地域の理解と協力の元、夜間利用ルールについての意見募集を呼び掛けている。

 昨年7月に世界自然遺産に登録された奄美大島では、三太郎線周辺での夜間利用の増加による動生物への悪影響や利用体験の質の低下を危惧。「同線における夜間利用適正化連絡会議」を設置し、10月29日から夜間ルールの試行を開始した。

 今回の集計は、試行開始日から12月31日まで、利用者へのアンケートや自動撮影カメラなどを使い調査・検証した。確認された通行車両661台のうち、50台が未予約の車両だった。

 ルール試行前は一部の時間帯に車両が集中したりUターン車が目立ったが、ルールにより一定の間隔での車両侵入で混雑が緩和された。また環境省(同)によると、「動物観察時に他の車両と遭遇することが少なくなり、トラブル減少にもつながった」とした。

 一方で課題として、▽未予約での利用▽予約時間が守られない▽ルール適用時間の見直し▽地域との連携▽ルールの周知―などを挙げた。

 環境省(同)は今回の運用状況と課題を踏まえ、より良い夜間利用ルールの実現に向けた意見や声を募集している。寄せられた意見は「奄美大島三太郎線周辺における夜間利用適正化連絡会議」(3月開催予定)で検討される。

 ▽意見募集期間=2月1日~14日▽対象=住民、ガイド、観光客など、夜間に三太郎線周辺を通行するすべての人▽募集する意見内容=①ルールの内容について②予約の方法や予約サイトについて③今後の取り組みについて▽メールでの意見は、RO-AMAMI@env.go.jp

 問い合せは、環境省奄美群島国立公園管理事務所 電話0997―55―8620 mail RO-AMAMI@env.go.jp 担当 田口、山根、鈴木、晝間さんまで。