21年奄美空港乗降客数

2年連続で50万人台となった奄美空港(資料写真)

微増も2年連続50万人台
4・8%増の58・4万人 コロナ禍、減便措置など響く

 県港湾空港課はこのほど、奄美市笠利町の奄美空港に就航する定期便の2021年(1~12月)の「乗降客数」(速報値)をまとめた。総乗降客数は前年比4・8%増の58万4658人で、やや回復はしたものの19年の89万1990人には及ばず、2年続けて50万人台で推移。20年に引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大やこれに伴う減便措置、移動制限などが響いたと見られる。

 月別で見ると、1~3月、9月の4カ月間をのぞく8カ月で回復に転じた。最も増加率が高かったのは5月で、乗客数は3万2502人。20年5月は全国で「第一波」が到来し、初の緊急事態宣言が発令中で、前年比3割減と激減。21年は前年比で423・6%増、2万4830人の増加となった。

 乗降客数が最も多かった月は、11月の7万994人で、次いで12月の6万9828人。日本国内では夏の「第5波」が過ぎ、感染者数も落ち着きを見せていた。

 一方、減少率が最も高かったのは1月で、前年比58・4%減(4万3260人減)の3万863人。乗客数が最も少なかったのは2月の2万5837人で、次いで1月、5月と続いた。

 同空港の年間乗降客数は12年の集計開始以降、右肩上がりで伸びが続き、17年には初の70万人を突破した。19年には最多の89・2万人を記録。だが、20年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で55・7万人に落ち込み、21年も50万人台にとどまった。

 日本航空(JAL)と同グループの日本エアコミューターらは昨年も減便措置を継続。ピーチアビエーションやスカイマークも同様、不定期運航が続いた。

 今年2月に入り政府は、まん延防止等重点措置を35都道府県で適用。航空各社は減便での年間運航体制なども発表しており、先行きは見通せない。