ソテツ使った料理に挑戦

完成したヤラブケーを持つ児童ら=和泊町の国頭小学校=

「ヤラブケー」をどうぞ!
和泊町国頭小 昔の島の生活を学ぶ

 【沖永良部】和泊町立国頭小学校(中村健三郎校長)で4日、3年生12人がソテツを使った料理に挑戦した。同町国頭字の佐々木鐵雄さん(74)と田畑孝子さん(74)の2人が講師を務め、ヤラブケー(ソテツのおかゆ)とタチガン(ソテツ菓子)の2品を調理した。

 戦後の食糧難の時代に島民の生活を支えたソテツについて学ぶ郷土学習の一環。児童らは、昨年10月にソテツの実の収穫作業を体験した。

 タチガンは、粉末状のソテツの実と黒糖などを混ぜ、ペースト状になるまで煮詰めた後、冷やして完成。その後、ソテツの実の粉と米でヤラブケーを作った。

 田畑さんは児童らに調理法を教えながら「昔は焚き木だったので、煙たいのを我慢して料理していた」「上質の黒糖は全て出荷する。残った黒糖でタチガンを作っていた」などと昔の島の生活を紹介した。

 試食した3年生の森元桜葵さん(9)は「タチガンは黒糖が入っていておいしかった」。西村恵実さん(9)は「ヤラブケーは混ぜる作業が大変。ふわふわした食感だった」と話した。

 講師として参加した佐々木さんは「ソテツのことを伝えられるのはうれしい。子ども達も熱心に聞いてくれる」と話した。