不法投棄の車を撤去

不法投棄された車を撤去する作業員ら

県産業資源循環協奄美支部 2台、倍又線で奉仕

県産業資源循環協会奄美支部(村上誠支部長)は7日、奄美市内の市道倍又線内の山中に不法投棄された車2台を撤去した。作業はボランティアで、重機を使って実施。担当者らは「ひどい状況。(投棄者は)あまりにも責任感がなさすぎる」と嘆きつつ、作業に奉仕した。

車は軽乗用車で、2台が路肩に並ぶように投棄。車体は朽ち果て、辺りには部品も散乱。検査時期の状況などから、5年以上は放置されたままとみられる。

同支部によると、車は昨年11月に行政との合同パトロールで発見。所有者は見当たらず、県にも相談したが、処理費用の負担問題などから現段階では対応が難しいと回答。だが、捨てられた車の上では斜面が大きく崩落。「このまま放置していては危険」と判断し、土砂対策で奄美市の協力が得られことから、撤去に踏み切った。

作業は、同支部会員の㈱奄美リサイクルが担当し、廃棄車はユニックを使って回収。作業員6人が安全のために周辺道路を封鎖し、30分ほどで片付けた。

作業を見守った村上支部長は「不法投棄は世界自然遺産の景観も損ねている。所有者は責任を持って対応してほしい」と強調。山林では不法投棄が相次ぐなか、「今後もパトロールを続け、少しでもなくなるよう努めたい」と話した。

車は処分場に搬入。自動車リサイクル法に則り処理される。