奄美市・3回目集団接種始まる

モデルナ製ワクチンの3回目接種を受ける奄美市の高齢者(7日、奄美ワクチンセンター)

モデルナ製、325人接種「交互より、感染の方が心配」

奄美大島で新型コロナウイルスの感染確認が続く中、奄美市で7日、65歳以上の高齢者と医療従事者を対象とした3回目の新型コロナワクチンの集団接種が始まった。同市名瀬の奄美ワクチンセンター(奄美文化センター)では、高齢者ら325人が接種した。この日接種されたのはモデルナ製ワクチンで、同市の集団接種で同社ワクチンが使用されるのは初めて。市は、8日以降も同センターで集団接種を計画しており、市健康増進課は「モデルナ製の予約枠には、まだ余裕がある。交互接種の安全性も確認されており、接種を希望する人は出来るだけ早めに予約してほしい」と呼び掛けている。

同市は、モデルナとファイザー製の2種類のワクチンについて、日程を分けて接種する計画で、同センターでは、7~9日と20~22日にモデルナ、13~19日にファイザーを使用。24~26日に笠利、住用地区で行う集団接種では、ファイザーを使用する。

この日、3回目の追加接種を受けた同市の男性(81)は「ファイザーを打ちたかったが、モデルナの方が早く接種できることになったので受けることにした。世界的にも交互接種は行われており、問題ないということなので不安はない。感染するほうが怖いと感じている」と話し、看護師の女性(60)は「特に交互接種への不安はない。とにかく早く接種することが大切と思った」と話した。

接種を終えた同市の女性(74)も「知り合いでも感染した人がいるので、交互接種の不安より感染する心配の方が大きい。副反応が少し気になるが、体調に気を付ければ大丈夫と思う」と話した。

市健康増進課によると、ファイザー製の接種日に予約が殺到する一方、モデルナ製については、予約枠に空きがでている状況という。同課の徳永明子課長は「厚生労働省の報告で、1、2回目と異なるワクチンを接種しても安全性に問題はなく、抗体価が上昇した報告もある。島内では、いまだに感染が続いている状況にあり、できるだけ早く接種してもらいたい」とし、重症化リスクの高い高齢者や疾患のある人の早期接種を呼び掛けている。

市は3月中にも、高齢者の追加接種を終え、64歳以下の一般市民を対象とした集団接種を開始する計画で、当初、7カ月としていた接種間隔を6カ月に短縮、接種券を前倒しで発送する。
接種手続きに関する問い合わせは、奄美市新型コロナワクチン接種推進室(電話0997―69―3747)。接種予約は、コールセンター(電話0997―52―1479、平日午前9時~午後5時)。ワクチンの効果などに関する問い合わせは厚労省新型コロナワクチンコールセンター(フリーダイヤル、0120―761770、午前9時~午後9時)。