県共生・協働型地域コミュニティ推進「学校部門・会長賞」の徳之島高への伝達式(右側2人学校代表)=9日、県徳之島事務所
【徳之島】県コミュニティづくり推進協議会(塩田康一会長)の2021年度「県共生・協働型地域コミュニティづくり推進優良団体表彰」の学校部門で、地域課題を主題にした探究活動を徳之島全島(行政や教育機関、民間団体)と連携・協働して取り組んでいる県立徳之島高校(徳之島町、玉利博文校長)が「会長賞」に輝いた。9日、県大島支庁徳之島事務所で伝達式があった。
共生・協働型地域コミュニティづくりに優れた成果を上げた団体(地域コミュニティ組織、NPO、学校)を毎年表彰しているもの。21年度表彰式を予定した県コミュニティづくり推進大会(今月3日)は、新型コロナ対策でオンライン開催となり、各地域振興局・支庁などでの伝達式に。奄美地域からは徳之島高が学校部門最高の会長賞、「いすわん子ども見守り隊」(瀬戸内町)が地域コミュニティ組織部門で奨励賞に選ばれた。
徳之島高では19年度から2学年(普通科2、総合学科1クラス)を対象に「総合的な探究の時間」を活用した生徒探究活動がスタート。自然や環境保全、農業や観光など産業振興、医療保健など多分野の有識者らを招いて意見交換する「ソクラテスミーティング」で生徒個々が関心のある探究分野を模索。少人数に分かれての探究活動「徳高ラボ」を地域と協働で取り組み、毎年1月ごろ成果発表会を開いている。
20年度は文部科学省の「地域との協働による高等学校教育改革推進事業(地域魅力型)」指定も受けて取り組んだ。生徒探究活動3年目の21年度の各ラボ成果発表は先月25日、校内開催(一般オンライン公開も)された。
学校部門「会長賞」を伝達した赤﨑久一徳之島事務所長も「徳之島3町をはじめ、多くの団体や企業とも連携した地域課題への探究活動が高く評価された」とあらためて祝福。
学校側代表の餘慶暁(よけいあきら)教諭(32)は「地域の協働とお力添えのおかげと感謝。卒業生たちも学んだことをいずれは地域に返せたらいいと思う」。また、「移住者を増やすために」をテーマに探究した平一愛さん(2年生)は、「Iターン移住者たちの希望や思いも分かった。他の人たちの発表でもいろんな発見ができた。先輩たちが頑張ってくれたことが結果(受賞は)に残ることはすごくいい。後輩たちにもこの活動を続けて頑張って欲しい」とにっこり。