一村美術館PRポスター作製

一村美術館PRポスターを手にする川原つづみさん(右)と馬場和宏教諭(左)

 

「若者や子育て世代イメージ」
北高情報処理科 館内と島内300カ所に展示

 

 奄美市笠利町の大島北高校(下髙原涼子校長)の情報処理科3年生22人がこのほど、同町「田中一村記念美術館」のPRポスターを作製した。ポスター9点は同美術館に展示され、うち1点は「正式PRポスター」として島内の約300カ所にも配布・展示される。担当の馬場和宏教諭は「工夫することでいい作品が出来た。正式PRポスターに採用されたことは光栄」と述べた。

 ポスター作製は、授業で学んだ知識や技術を生かし、地域に貢献できる成果物を作成することが目的。毎年行い、生徒たちは関連機関と連携して広告(POP、チラシなど)の作成に取り組んでいる。

 制作にあたって同美術館の有川幸輝学芸員が出前講座を実施。田中一村の基本知識や著作権についての留意点などを説明した。有川さんによると、生徒たちは夏休み前から美術館に取材に来ていたという。「(著作権など)いろんな規制のなか、文字や写真のバランスが良く、見やすくて素晴らしい作品を作っていただいた」と感謝した。

 生徒たちは一村の作品を観覧、館内では許可の範囲内でポスター用の写真を撮影。有川さんからのアドバイスを受けつつ、5グループで計9点のポスターが完成した。

 正式PRポスターに選ばれた作品は川原つづみさんの原案、楠田健人さん・早口空羽さん・山原怜音さんとの共同制作。美術館の入口と館内をローアングルで撮影した写真に『忙しい日常にひと時の芸術を。』のコピーが入っている。

 川原さんは「若者や子育て世代を対象にイメージした。普段忙しい人にたまには美術館へ、と呼び掛けた。選ばれてめっちゃうれしい」と喜んだ。

 なお、同美術館は新型コロナウイルス感染防止対策のため20日まで閉鎖中。21日からの展示を予定している。また3月6日~10日開催予定、渋谷エクセルホテル(東京渋谷区)での『奄美を描く美術展』でも同美術館PRとして展示される。