冬空彩る鳥たちを堪能

河内川に掛かる須古橋で野鳥を観察する参加者たち

「湯湾探鳥会」、31種類確認

 NPO法人奄美野鳥の会(鳥飼久裕会長)は13日、宇検村湯湾で「湯湾探鳥会」を開いた。村総合運動公園体育館前から出発し、同公園グラウンド周辺から河内川河口付近を散策。同会会員、野鳥に興味を持つ親子連れなど17人が参加。持参した望遠鏡、双眼鏡を片手に宇検村上空を飛来する、さまざまな野鳥の姿を観察した。

 毎年2月に開催されている同会だが、参加者によると例年天候には恵まれないとのことで、この日も時折小雨が降る天候となった。しかし、移動のたびに汗ばむくらい気候は暖かく、会後半は曇り空ながら天候に恵まれ、森林と河川が隣接した同村ならでは、多種多様な野鳥の姿を参加者たちは堪能した。

 約1時間30分の探鳥を終えると恒例の「鳥合わせ」を実施。各参加者が順番に観察できた野鳥を発表。キンクロハジロ(カモ科)、カワセミ、リュウキュウツバメ、オカヨシガモ、バンとオオバン(ともにクイナ科)など31種類の野鳥の名前が挙げられた。

 同会を主催した同村阿室在住の後藤義仁さん(46)は、「今年は、全国的に冬鳥が少ない傾向にあるが、1、2時間の散策で多くの野鳥が見られた。奄美では珍しいツメナガセキレイ、オカヨシガモなどを(参加者は)見られてよかったのでは」と語った。

 平高義さん(57)と参加した妻のさおりさん(54)は「鳥を見るのが好きで、前回は1月の奄美市笠利町の大瀬海岸の開催に参加した。チョウゲンボウ(ハヤブサ科)の雄、サシバ(タカ科)の幼鳥など珍しい姿の鳥も見られて良かった」と話した。