「子ども食堂」地域に浸透

「子ども食堂」で弁当を買う親子連れ

親子で来店、スタッフへの感謝も
瀬戸内町古仁屋 ボランティアで運営

 瀬戸内町古仁屋のこどもたぬきしょくどう(長井聡子代表)は13日、アイショップ古仁屋店駐車場で「子ども食堂」を開いた。未就学児や小学生など50人以上の親子が訪れ、一個100円の「こども弁当」を購入。地域から提供されたお菓子などを手にして喜んだ。

 2018年から長井さんを中心にボランティアスタッフらとスタート。「子育て世代の応援と、地域のコミュニケーションの場になれば」と不定期に始めた。

 この日も自主的に集まったボランティアスタッフは5人。午前9時から準備に取りかかった。山下優理香さん(35)は「これまでは買う方だったが、昨年末からボランティアとして参加している」という。

 今回の食材は、地元の「島料理リッキ」から5種類の弁当(50個)、NPO法人フードバンク奄美から米50㌔とお菓子セット(100袋)、アイショップ古仁屋店からお菓子とカップ麺70個。また地域や奄美大島法人会の寄付金も活用した。

 販売開始の正午前には待ちきれない子どもたちが集まり、急きょ10分繰り上げての販売になった。一番に並んだ鶴川夏楽くん(古仁屋小4年)は友達6人と来店。弁当とお菓子を抱えながら、「子ども食堂はいつも楽しみ、特にから揚げ弁当が好き。朝早くから準備してくれてありがとう」とスタッフへの感謝も忘れない。また峠を越えた阿木名集落から、SNSを見て来店した親子連れの姿も。販売開始から30分で完売した。

 長井さんは「4年間で少しずつ浸透している。そして確実にコミュニケーションの場になっている。食材の提供や寄付、自主的なボランティアスタッフには感謝しかない」と今回の子ども食堂を振り返った。