介護職員初任者研修

奄美市社協の福山敏裕会長から修了証書が一人ひとりに手渡された

コロナ禍による中断など乗り越え11人に修了証書
市社協受託公共職業訓練

 県立吹上高等技術専門校(浅井進一郎校長、日置市)介護・福祉科の修了式が17日、奄美市社会福祉協議会であった。県の公共職業訓練の一環として、昨年11月18日に開校した「介護職員初任者研修」が3カ月のカリキュラムを経て、11人が無事修了した。修了者を代表し、川渡香奈美さん、平井ツヤ子さんがそれぞれ「修了証の交付を大変喜ばしく思う」「修了生全員が自信を持って、介護に臨めるまで成長出来た」とお礼を述べた。

 県の公共職業訓練の一環で、介護職に携わることが目的。市社協が同校から事業を受託して4年目になる。昨年度は12人が修了した。

 同研修は2012年度まで「訪問介護員養成研修(ホームヘルパー研修)」の名称だったもの。介護業務を行う上で最低限の知識や技術、実践する際の考え方のプロセスを身に付けることを目的とする。厚生労働省が定めた計130時間の講義や実習で専門知識を学び、試験に合格することで資格が取得できる。

 訓練生は入校から3カ月間、通常のカリキュラムをより充実させた計312時間の研修を受けた。外部からのキャリアコンサルティング、消防、医療関係者による講義の他、市役員職員による就労支援などの項目もあった。

 新型コロナウイルス感染拡大防止を考慮し、修了式を欠席した浅井校長からは「介護の初任者職員として必要な知識、技能を習得し本当によく頑張ってこられた。今後、さらなるスキルアップに努めていただきたい」と代読による式辞で激励。同社協の福山敏裕会長は「11人が全課程を修了し資格を取得できたことをうれしく思うと同時に、心強さを感じる。コロナ禍での研修となり講座の中断、日程変更などご心配をお掛けしたが、一人ひとりが介護の現場で即戦力となることを期待する」と話した。

 修了生の大野裕章さんは「社協の職員に紹介され参加したが、知識、技術などの習得とともにさまざまな年代、仲間に出会えて充実した研修だった。介護関係の仕事に就けるようがんばりたい」と語った。