劇「あまみの森のものがたり」を発表する阿室小1・2年生
「やけうちっ子環境学習・世界自然遺産博士講座」の第9回「世界自然遺産こども博士発表会」が19日、宇検村生涯学習センター「元気の出る館」ホールであった。主催は同村教育委員会。奄美の自然や文化について、村内3校から15作品の発表があり、最優秀賞は詩を発表した富岡優さん(阿室小4年)が選ばれた。
同発表会は、「環境講座」に参加・体験し学んだことを自分なりにまとめ発表することで、表現力を高めることが目的。昨年6月から講座をスタート、奄美大島の希少種や環境問題など、8回にわたって学んできた。今回はその集大成としての発表会になる。
発表したのは、名柄小中・田検小・阿室小中の児童生徒約30人。個人やグループで、詩や絵画・劇や紙芝居など独創的な15作が、保護者や関係者など約20人に披露された。
最優秀賞の富岡さんは、講座で学んだ希少種から「奄美の森には」という詩を創作。アマミノクロウサギ・イシカワガエル・ルリカケスなどに出合った喜びを詩や短歌で表現した。「発表のとき緊張したが、最優秀賞に選ばれてうれしい。リュウキュウアユを調べるために阿室川を探したが見つからなかった。そのことも短歌にした」と喜んだ。
グループで発表したのは阿室小中学校。後藤愛彩さん(中1)、村上苑成さん(小6)、宮原航太さん(小5)、小城裕美さん(小5)の4人は「シンとゴンのねがい」というウミガメ目線の紙芝居を発表。「地球温暖化でぼくたちは絶滅するかもしれません」と訴え、優秀賞を受賞。
田検小学校の德永めいさん(小3)は、「海とザトウクジラ」「湯わんだけと動物たち」のタイトルで作曲。録音されたピアノ演奏を披露し奨励賞に選ばれた。
個性的なたくさんの作品に、審査員の一人村野巳代治教育長は、「小1から中2まで幅広く素晴らしい作品ばかりだった。これをきっかけに宇検や奄美の魅力を理解し、その良さ広く発信してほしい」と発表会を振り返った。