奄美高校チームの提案が初の大賞

初の大賞獲得を報告した奄美高校商業クラブチームの4人

「つむいでいこう龍郷町!」~大島紬にふれあう旅を~
県の学生政策アイデアコンで受賞、龍郷町役場で報告会

今月1日、2021年度「かごしまを元気にする学生政策アイデアコンテスト」(鹿児島県主催)の最終審査結果発表があり、奄美高校商業クラブチームが提案したタイトル「つむいでいこう龍郷町!」~大島紬にふれあう旅を~が初の大賞に選ばれた。17日夜、龍郷町役場会議室で同コンテストの結果報告会があり、奄美高校商業クラブチームの初の大賞受賞をたたえた。

初の大賞に輝いた奄美高校商業クラブチームメンバーは、提案を企画した平未空さん、栄美祐さん、村山雛さんの3人と、パソコン操作で支援した小松愛夏さんの4人。

同報告会は、21年度第5回「たつごうみらい会議」の会合の途中で開かれた。みらい会議メンバーや役場職員らが出席し、奄美高校商業クラブチームの提案した動画を観賞し、出席者からの質問を受けた。その後、奄美高校商業クラブチームの4人が提案を作成した感想などを述べた。

事務局の県総合政策部総合政策課計画管理室計画管理班によると、コンテスト名は変わったが、18年度から開催され今回で4回目。今回は高校生、大学生等が同じ部門で提案を競った。21年度は高校生、大学生など計38チームが応募し、うち奄美群島からは2チームが応募した。

最終審査では、大賞1点(副賞の商品券5万円)、優秀賞1点(同3万円)、奨励賞1点(同1万円)、データ利活用賞4点(同5千円)を決定した。

同コンテストの開催趣旨は「地域経済分析システム(RESAS)の普及啓発及びデータ利活用の機運醸成を図るとともに、データを利活用して地域の現状・課題を把握・分析できる人材の育成につなげるため、学生を対象とした政策アイデアコンテストを開催する」などとしている。

奄美高校商業クラブチームは、「つむいでいこう龍郷町!」~大島紬にふれあう旅を~のタイトルで提案。▽奄美大島の観光の現状▽奄美の観光地=指定地域の目的地一覧、19年(自動車)▽龍郷町観光のプラス要因、マイナス要因▽滞在人口の月別推移(龍郷町、20年午後2時)▽20年度観光満足度調査から―などのデータを示した。

また、町内の興紬工房で取材し、滞在人口の月別推移と観光満足度調査結果から「ターゲットを40代以上の夫婦2人旅」の観光客に設定した。

その上でチームが考えた提案は「タクシー会社と協力し、大島紬を着て龍郷町を巡る観光プラン」。▽観光タクシー(4時間)1万6千円▽コース1 「夢おりの郷」で着付け体験、レンタル料1人9900円▽コース2 りゅうがく館で文化にふれよう=西郷どんについて知ろう(入館料は無料)▽コース3 西郷南洲流謫跡で歴史を感じよう(来館料は大人200円)▽コース4 「あいかな」さんでほっとひと息▽コース5 郷土料理ランチ約3千円▽コース6 大島紬の関連事業所を見学(大島紬村、興紬工房、前田紬工芸)、夢おりの郷に戻り体験終了。

「シマ唄教室(各種シマ唄・八月踊り)や伝統菓子作り体験教室」開設なども提案。

プランの各料金の合計は4万2200円。「町からの助成金が出ればプラン利用者が増えるのではないか」「町の認知度が上がることが予想される」などと指摘。政策プランの普及方法(動画配信、町ホームページ掲載など)も提案した。