龍郷町ファミリー・サポート・センター

オンラインによる「子どもの発達」の講演会が行われた(提供写真)

「子どもの発達は願いから始まる」
大山さん「子どもの発達」オンライン講演会

 龍郷町ファミリー・サポート・センター主催の0~6歳の子育てを学ぶオンライン講演会がこのほど、(有)鹿児島事務機商会大島営業所であった。奄美市名瀬小宿にある児童発達支援センター「はごろもの郷」の管理者、大山周子さんが「子どもの発達」と題し講演。子育て中の保護者、児童に携わる保育士、施設職員など17人が参加。「子どもの発達は願いから始まる」とする発達の過程を月齢、年齢ごとに学んだ。

 大山さんは、同市にある児童支援発達センターのぞみ園、同町手広地区の聖隷かがやきの児童発達支援管理責任者、指定特定相談事業所チャレンジドサポート奄美の相談員を経て、現職に就任。これまで計三つの療育施設の立ち上げに携わってきた経験を生かした学習会を開催している。

 講演会では、0~6歳までの心身、メンタルの発達に関する講話を予定も、0~1、2歳までの保護者の参加者が多かったことを踏まえ内容を変更し進行。▽マルトリートメント(不適切な扱い方)で傷つく子どもの脳▽境界知能▽乳児期の原始反射▽言語交流―など月齢、年齢ごとの発達の過程を解説。発達には質的転換期があり、1歳半検診、3歳児検診の内容を説明した。

 質問コーナーでは、講演内容を踏まえた子育てに関する悩みや相談がされた。「急に食べ物を残すようになった」という質問には「好き嫌いをはっきりと意思表示するようになっただけ」など、ほとんどが成長上の出来事で心配はいらないと回答。参加者たちが抱える悩みや課題が、オンラインを通して共有された。

 午後1時に始まった講演会は4時間にわたった。講演後、参加者たちからは「大山さんの言葉で安心することができた」「他のお母さんたちも不安や悩みを抱えて奮闘されていることを知り、励みになった」などの意見が寄せられた。

 龍郷町ファミリー・サポート・センターアドバイザーの田中悠香さんは「コロナ禍を考慮したオンライン開催だったが、保護者たちにとっては、自宅で子どもに付き添いながら参加できてよかったと思う。また、オンラインを利用した遊びの要望などもあり、今後の運営に生かせれば」と話した。