「天城まるごとマルシェ」軽トラ市巡回

コロナ禍、閉塞感を吹き飛ばそう。軽トラ市「天城まるごとマルシェ」出発式=26日朝、天城町

 

 

移動販売に関心を寄せる一般通行人の姿も(漁業集落ブース)

 

 

コロナ禍・閉塞感の一掃を
第1回、町商工会が主催

 

 

 【徳之島】「コロナ禍経済の閉塞感を吹き飛ばそう」―。天城町商工会(神田浩生会長)が主催、町当局や各種事業者など官民7団体が参加した第1回町内移動型軽トラ市「天城まるごとマルシェ」が26日からスタート。生鮮食料品などを携え初日は町内中・南部の8集落を巡回、高齢者ら買い物弱者たちに好評だ。27日は町北部6集落を巡る。

 コロナ禍で停滞する地域経済に活気を取り戻そうと、町当局も連携して県対策事業なども活用。「天城まるごと」の韻を踏む「マルシェ」(フランス語=市場)の命名など、地域おこし協力隊らが若い感性でプロデュースした。

 三味線弾き語りなど〝ローカル・エンターテイナー〟の顔も持つ神田商工会長が自作して協力隊と歌ったオリジナルのテーマソング。さらには、販促用の法被(はっぴ)やのぼり旗のデザインもオリジナルにこだわった。

 同町初のその軽トラ市「天城まるごとマルシェ」に呼応したのは、▽三京集落号(野菜類、ケーキ、ヒカゲヘゴの苗、しいたけ原木など)▽Aコープ1号(和牛肉、コメ、菓子類)▽同2号(野菜、ジャガイモ、ミカンなど)▽町農業センター号(野菜類苗)▽永岡商店号(いちご)▽SHOPかんだ(一般食品、餅類など)▽あまぎ漁業集落号(新鮮魚介類)―の計7団体(台)と多彩。町商工会員・非会員の枠を越えて連携した。

 町商工会駐車場(平土野)で午前8時ごろから出発式。神田会長は「閉塞感が漂うこのコロナ禍の時代を乗り越えて、消費者や商工業者の元気と明るさ、活力を取り戻そう」などとアピール。町当局やJAあまみ天城事業本部代表のあいさつ、「がんばろう」三唱で出発。2班に分かれて三京―西阿木名―天城など8集落を巡回した。

 三京集落で食料品を買い求めていた地元の上原タキ子さん(84)は「足が悪く、車の運転もできないため、買い物は息子が頼り。こうして近くで移動販売いただくと大変助かる。定期的に続けて欲しいです」と話していた。

 27日は町北部(与名間―浅間)の6集落を巡回する。神田会長らは「利用状況を見ながら継続していきたい」としている。